保型形式論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/07 13:56 UTC 版)
「ラングランズ・プログラム」の記事における「保型形式論」の解説
エーリッヒ・ヘッケは既に、ディリクレ L-函数を保型形式(C の上半平面上で定義される正則函数である種の函数等式を満たすもの)に関連付けていたが、ラングランズはそれを(有理数体 Q のアデール環 A 上で定義される一般線型群 GL(n, A) の無限次元既約表現の一種である)保型尖点表現に対して一般化した。(Q のアデール環というのは、Q の任意の完備化を一斉に扱ったようなものである)。 ラングランズは、保型 L-函数をその保型表現に対応させ「任意のアルティンのL-函数が、代数体のガロワ群の有限次元表現から生じることと、保型尖点表現から生じることとは等しい」と予想した。これをラングランズの「相互律予想」という。一口に言えば、相互律予想は簡約代数群の保型表現とラングランズ群からL-群への準同型との間の対応を与えるものである。この相互律は、ラングランズ群や L-群の定まった定義がないために、いくつものバリエーションがある。局所体上での相互律は、局所体上の簡約代数群の既約許容表現のL-パケット(英語版)の径数付けを与えることが期待される。例えば、実数体上での相互律は実簡約代数群の表現のラングランズ分類(英語版)であり、大域体上では保型形式の径数付けを与える。
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保型形式論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/06 03:00 UTC 版)
ゲルファント、グラエフ、ピアテツキー=シャピロらによる、古典的モジュラー形式論への強力なアプローチは、それらをある種の無限次元ユニタリ表現であるアデール環の保型表現と見做すことである。このアプローチは、ラングランズが大域体上の一般の簡約代数群に対してさらに発展させている。
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