合同部分群
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/26 04:58 UTC 版)
詳細は「合同部分群」を参照 モジュラー群 Γ の重要な部分群には、合同部分群(英語版)(congruence subgroup)と呼ばれる群があり、付帯する行列の上に合同関係式を導入することにより与えられる。 自然な準同型 SL(2, Z) → SL(2, Z/NZ) が各要素に対して modulo N をとることにより得られる。このことはモジュラー群の準同型 PSL(2, Z) → PSL(2, Z/NZ) を導く。この準同型の核は、レベル N の主合同部分群(英語版)(principal congruence subgroup)と呼ばれ、Γ(N) と書く。次の短完全系列を得る。 1 → Γ ( N ) → Γ → PSL ( 2 , Z / N Z ) → 1 {\displaystyle 1\to \Gamma (N)\to \Gamma \to {\mbox{PSL}}(2,\mathbf {Z} /N\mathbf {Z} )\to 1} . 準同型の核 Γ(N) はモジュラー群 Γ の正規部分群である。群 Γ(N) は、a ≡ d ≡ ±1 (mod N) であり b ≡ c ≡ 0 (mod N) であるすべてのモジュラー変換 z ↦ a z + b c z + d {\displaystyle z\mapsto {\frac {az+b}{cz+d}}} の集合である。 レベル 2 の主合同部分群 Γ(2) はモジュラー群 Λと呼ばれる。PSL(2, Z/2Z) は対称群 S3 と同型であるので、Λ は指数 6 の部分群である。群 Λ は、a と d が奇数で、b と d が偶数であるすべてのモジュラー変換からなる。 他の重要な合同部分群の族に、モジュラー群ガンマ0(英語版)(modular group Γ0(N))が c ≡ 0 (mod N)、同じことであるが、N を modulo として上三角変換のすべてのモジュラー変換の集合として定義される。Γ(N) は Γ0(N) の部分群である。これらの群に付帯するモジュラー曲線は、モンストラス・ムーンシャインの一側面でもある。ある素数 p に対し、正規化されたモジュラー曲線の種数が 0 であることと、p がモンスター群の位数を割ることとは同値である。同じことであるが、p が超特異素数(英語版)(supersingular prime)とは同値である。
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