セルバーグの予想
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/01/28 09:48 UTC 版)
数学では、セルバーグの予想(Selberg's conjecture)は、 Selberg (1965, p.13) で予想され、合同部分群のマース波動形式のラプラス作用素の固有値が少なくとも 1/4 であろうという予想である。セルバーグはこの固有値を少なくとも 3/16 であることを示した。
一般線型群の一般化されたラマヌジャン予想は、セルバーグの予想を含んでいる。さらに詳しくは、セルバーグの予想は本質的には、無限の位置での有理数上の群 GL2 の一般化されたラマヌジャン予想であり、対応する表現の無限遠点での要素が、GL2(R) の(補系列の表現ではなく)主系列であることを言っている。一方、一般化されたラマヌジャン予想は、ラングランズ函手性予想に従うので、このことはセルバーグ予想にも前進をもたらす。
参考文献
- Gelbart, S. (2001), “セルバーグの予想”, in Hazewinkel, Michiel, Encyclopaedia of Mathematics, Springer,
- Kim, Henry H.; Sarnak, Peter (2003), “Functoriality for the exterior square of GL4 and the symmetric fourth of GL2. Appendix 2.”, Journal of the American Mathematical Society 16 (1): 139–183, , ,
- Selberg, Atle (1965), “On the estimation of Fourier coefficients of modular forms”, in Whiteman, Albert Leon, Theory of Numbers, Proceedings of Symposia in Pure Mathematics, VIII, Providence, R.I.: American Mathematical Society, pp. 1–15, ,
セルバーグの予想
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「セルバーグクラス」の記事における「セルバーグの予想」の解説
(Selberg 1992)でセルバーグは、S の函数に関連する予想を提出した。 予想 1: S の全ての F に対し、整数 nF が存在し、 ∑ p ≤ x | a p | 2 p = n F log log x + O ( 1 ) {\displaystyle \sum _{p\leq x}{\frac {|a_{p}|^{2}}{p}}=n_{F}\log \log x+O(1)} となり、F が原始的であれば、いつも nF = 1 であろう。 予想 2: 異なる原始的な F, F′ ∈ S に対し ∑ p ≤ x a p a p ′ p = O ( 1 ) {\displaystyle \sum _{p\leq x}{\frac {a_{p}a_{p}^{\prime }}{p}}=O(1)} となるであろう。 予想 3: もし、 F = ∏ i = 1 m F i {\displaystyle F=\prod _{i=1}^{m}F_{i}} が原始的な函数へと分解し、χ が原始的ディリクレ指標であれば、 F χ = ∏ i = 1 m F i χ {\displaystyle F^{\chi }=\prod _{i=1}^{m}F_{i}^{\chi }} となり、Fiχ は原始的であろう。 S に対するリーマン予想: S の全ての元 F に対し、F の非自明なゼロ点は全て直線 Re(s) = 1/2 の上にあるであろう。
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