冒険漫画物語 新宝島
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育英出版発行の(赤本漫画)。一部キャラクターの顔は酒井七馬が描いたが、大部分が手塚治虫の作画。ただし当時の赤本マンガの通例により、手塚の原画を写真製版したものでなく、版下職人(版画製作者・佐々木正俊)が手塚の原画を手描きでトレースして製版した描き版である。発行時期によって装丁が一部異なる。 発行部数については、4万部という推測から40万部という証言、80万部とも言われており、正確な数は不明である。なお手塚治虫の原稿の権利は対価3,000円で出版社が買い取る契約であった。 初版:1947年1月30日発行。「宝」の文字が、表紙奥付とも「寳」になっている。ローマ字表記は「SHIN TAKARAJIMA」。初版のみハードカバーで紙質も上質なものが使われている。 改訂版:1947年4月20日発行。「宝」の文字が、表紙は「寳」、奥付は「寶」。異本多数。 再版:この版のみ、ローマ字表記が「SHIN TAKARAZIMA」になっている。現在一番流通している。『ピート君漂流記』など異本多数。 赤本:表紙の表記が「新宝島」に。表紙レイアウトが大きく変更され、全体的に表紙に赤色が多用されている。副題が「長編冒険漫画物語」というように「長編」の文字が付け足されており、作者名が手塚治虫のみの掲載。紙質も悪い。ローマ字表記は「SHIN TAKARAJIMA」。 研究論文:菅左知夫(著)「『新寶島』の発行部数と版の異同について」、日本マンガ学会、マンガ研究、Vol.26 (2020年3月),頁127-137。では、現時点で確認されている印刷の異なる7通りの本についてその原因などについての考察を行っている。
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