野村 誠:六つの新しいバガテル ~松下眞一のタイトルによる
英語表記/番号 | 出版情報 | |
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野村 誠:六つの新しいバガテル ~松下眞一のタイトルによる | Six Nouvelles Bagatelles pour piano, d'après les titres laissés par Shin-ichi Matsushita | 作曲年: 2010年 |
楽章・曲名 | 演奏時間 | 譜例![]() |
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7 | 第三プレリュード - フーリエ変換 Prélude 3 - La transformée de Fourier | No Data | No Image |
8 | アンダルシアに À l’andalucïa | No Data | No Image |
9 | 月の光 Clair de lune | No Data | No Image |
10 | シャンソン Une chanson populaire | No Data | No Image |
11 | 語れや、君、そも若き折、何をかなせし Dis, qu’as-tu fait, toi que voilà de ta jeunesse? | No Data | No Image |
12 | 主よ、主よ、そは現し世なり O Dieu, o Dieu, c’est la vie. | No Data | No Image |
作品解説
大井浩明による「松下眞一×野村誠」個展(2010年9月)のために作曲。松下眞一(1922-1990)の遺作《スペクトル第6番 ~12のバガテル》は、前半6曲のみが完成され、後半6曲については予定タイトルのみしか発見されていない。この「残されたタイトル」に基づき新たに作曲されたのが、《六つの新しいバガテル》である。
第VII曲は、野村とヒュー・ナンキヴィルの共同プロジェクト、Keyboard Choreography Collection(KCC)から取られた。KCCとは、まず幼児に自由気ままにピアノを弾いてもらい、その様子をビデオに記録する。その映像を作曲家と振付家で分析し、そこから、可能な限り多くのピアノ奏法を抽出し、音楽用語ではなく、振付として記述する、というもの。「フーリエ」→「フリ」→「フリコ」の連想ゲーム。第VIII曲は、北斎漫画に書き込まれた木琴がガムラン音楽のガンバン(Gambang)に酷似していることから書かれた《南の北斎》 という作品が、さらにイベリア半島へ渡っていたら、という空想に基づく。第IX曲は、野村が小学校時に作曲した《月の光》に因み、北九州の小学生が作ったメロディを変形せずシンプルに提示した。第X曲は福岡市博物館でのアーツマネジメントのワークショップにおけるプレゼンの言葉を歌、身振りをダンスと見立て、映像とシンクロさせたもの。撮影は泉山朗土、編集は上田謙太郎。第XI曲は、特別養護老人ホーム「さくら苑」のお年寄りがピアノを弾く映像に、演奏を同期させるもの。映像は上田謙太郎。第XII曲は、羽生善治と谷川浩司による歴史的な棋譜を素材にした一品。
●作曲者による、より詳しい曲目解説: http://ooipiano.exblog.jp/15119410/
●野村誠 公式サイト http://www.makotonomura.net/
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