入札過程と最終設計案
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 08:00 UTC 版)
「ライトバス・ニュールートマスター」の記事における「入札過程と最終設計案」の解説
最優秀作品をはじめとする有用な提案は、関連法規に合致するように最終設計に落とし込まれるためにTfLからバスメーカーに渡され、後にTfLに競争入札の基礎となる配慮すべき事項として提示された。2009年4月にこの計画に興味を示す者への参加を呼びかける公式の要請がEU官報に掲載された。 2009年5月22日に新型バスの設計・製造の契約交渉のために6つのバスメーカーが招聘された。招聘されたのはアレクサンダー・デニス、エヴォバス(英語版)(メルセデス・ベンツ・バス(英語版)の一部門)、イスパノ・カロセラ、オプテア(英語版)、スカニア、ライトバス(英語版)の6社であり、3年に渡り600台の製造能力を有するなどのTfLが定める入札のための事前審査条件を全て満たしていた。ボルボ・バス(英語版)は入札過程に入る前に辞退し、スカニアとエヴォバスも8月14日に定められた詳細入札の提出期限前に辞退した。スカニアは最初の試作車を公開する期日が自社にとり現実的ではないと判断し、一方エヴォバスは当時の自社製品内に2階建バスが欠如していることを懸念していた。 2009年12月23日に北アイルランドを拠点とする車両製造メーカーのライトバス社が次世代ルートマスターの製造契約を獲得した。この契約は、最小座席数87席、2つの階段、3つの乗降ドア、夜間などの不必要時には閉鎖可能な開放式後部プラットフォームを備えるバスを要求していた。このバスはハイブリッド方式を採用し、従来のディーゼルエンジンを搭載したバスに比べて40%、既に運行されているロンドンのハイブリッド・バスに比べて15%の低燃費とディーゼル・バスとの比較で窒素酸化物が40%、粒子状物質は33%低減されることになっていた。 2010年5月17日に目玉の「未来的」なスタイリング上の特徴である斜めに横切る非対称のガラスを備えた新型ルートマスターの最終設計案がライトバス社から公開された。TfLとライトバス社はヘザーウィック・スタジオと共同してライトバス社の最終案のデザインを生み出した。TfLはロンドンのアイコン的バスとして知的財産局にライトバス社の外観デザインの意匠登録を申請している。 車体には湾曲した後部の角と右側面前方寄りの2箇所に上層デッキから下層デッキに斜めに走るガラス窓を備えており、これにより前後部階段に太陽光の照射を取り入れている。後部階段はオリジナルのルートマスターと同様に後部で湾曲しているが、前部階段は車体右側面を直線状に昇り運転席頭上で上層階に出るように配置されている。
※この「入札過程と最終設計案」の解説は、「ライトバス・ニュールートマスター」の解説の一部です。
「入札過程と最終設計案」を含む「ライトバス・ニュールートマスター」の記事については、「ライトバス・ニュールートマスター」の概要を参照ください。
- 入札過程と最終設計案のページへのリンク