信号タイミング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/07/22 06:07 UTC 版)
「Video Graphics Array」の記事における「信号タイミング」の解説
VGAの水平同期周波数の標準値はNTSC-M表示システムで使われている数値のちょうど2倍である。これはVGAの開発時点ではオプションのテレビ出力機構やVGA-TV変換ボックスの提供を容易にする意図があった。VGA水平同期周波数の公式は (60 ÷ 1001) × 525 kHz = 4500 ÷ 143 kHz ≈ 31.4685 kHz。VGAカードで使われる全ての他の周波数はこの値の整数倍または分周数で供給される。水晶振動子の精度の限界により、実際のカードはこれより若干高く、あるいは低くなる。 全てのVGA供給タイミング(つまり、25.2MHzまたは28.3MHzのマスタクロックと31.5kHzの水平レートを使用するもの)はVGAファームウェアインターフェースを介さずにVGAハードウェアに直接アクセスすることで、ソフトウェアによって幅広く変化させることができた。多くのMS-DOSベースのゲームソフトがこれを行っていた。しかし、標準モードのみ、または最低でも標準モードの一つと同じ水平同期・垂直同期タイミングを使用しているモードのみが、1980年代後期から1990年代前期のオリジナルのVGAモニターで動作すると保証されていた。他のタイミングを使用すると、そのモニターに損傷を与える恐れがあり、故に基本的にソフトウェアメーカーはこれを避けていた。後のマルチシンクCRTモニターはより柔軟で、SVGAグラフィックカードとの組み合わせによって、完全に任意の同期周波数とピクセルクロック周波数でより幅広い解像度やリフレッシュレートを表示することができた。 最も一般的なVGAモード(640x480ドット、60Hzノンインターレース)について、水平同期タイミングは次のようになっている。 パラメーター値単位ピクセルクロック周波数 25.175 MHz 水平周波数 31.469 kHz 水平ピクセル数 640 水平同期信号の極性 負極性 1ラインあたりの合計時間 31.778 µs フロントポーチ (A) 0.636 µs 同期パルス長 (B) 3.813 µs バックポーチ (C) 1.907 µs アクティブピクセル (D) 25.422 µs 水平同期と空白時間の合計 = 6.356us、A=16、B=96、C=48、D=640で、1ライン=800ピクセル。 この画像に示されている図は正確ではなく、上の表とは完全には一致しない。 これらのタイミングは高周波数モードでも同じだが、全てのピクセルは9/8倍になる。つまり、アクティブ720ピクセル、1ラインあたり900ピクセル、バックポーチ54ピクセル。 パラメーター値単位垂直ライン数 480 垂直同期信号の極性 負極性 垂直周波数 59.94 Hz 1フレームあたり合計時間 16.683 ms フロントポーチ (A) 0.318 ms 同期パルス長 (B) 0.064 ms バックポーチ (C) 1.048 ms アクティブピクセル (D) 15.253 ms 垂直同期と空白時間の合計は1.43ms、A=10、B=2、C=33、D=480で、1フレーム=525ライン。
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