体骨格
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 10:01 UTC 版)
スミロドンやメガンテレオンおよびパラマカイロドゥスなどのダーク型犬歯グループのマカイロドゥス類は、重厚さ・力強さで特徴付けられる。最も原始的なパラマカイロドゥスは派生的なスミロドンよりも小さくしなやかな体を持っており、進化において両者の間にいるメガロドンは体格においても中間型となっている。彼らは短い中足骨や重厚な体躯を持っていて、持久力のあるランナーではなかった。現生のライオンと比較すると、彼らの胸郭は前端が細く後端が広がった樽型をしている。肩胛骨は特にスミロドンでよく発達し、強力な肩の筋肉や三頭筋が付着するための広い面積を提供している。頸椎は非常に頑健で筋肉の付着点は頑強である。脊椎の腰椎部は短縮している。尾部は最も原始的なものから最も進化したものになるに従ってどんどん短くなり、その結果スミロドンではボブキャットのような尾になっている。体骨格だけを見た場合、彼らは現生ネコ類というより現生クマ類に似た構造を持っている。 マカイロドゥス、ミオマカイロドゥス、ホモテリウム、アデルファイルルス、ディノフェリス、メタイルルス、ポントスミルス、テライルルス、ロコトゥンジャイルルス、ゼノスミルスなどを含むシミター型犬歯グループはより多様性のあるグループで、ほとんどのマカイロドゥス亜科はこのあまり特殊化していないタイプに属する。この多数のメンバーを含むグループの犬歯は明らかに短く、概して幅広い。グループ内の多様性の大きさのために、典型例を提示するのは難しい。ホモテリウムはかつて蹠行性と考えられていたが、趾行性であることが判明した。このグループは一般的に平均より細身で小柄であるが、このグループのマカイロドゥスは全てのマカイロドゥス亜科の中で最大のもの(少なくとも最大のものの1つ)である。ダーク型犬歯グループとは異なり、大きな性的二形を示すものもいる。ホモテリウムは現生のブチハイエナによく似た傾斜した背中を持ち、同様に長距離の走行に卓越していたかもしれない。グループとしては長い四肢としなやかな体を持つのが普通だった。シミター型犬歯グループは平均的ダーク型犬歯グループよりも多くの歯が残っていた。 マカイロドゥスは跳躍の名手だったかもしれない。シミター型犬歯グループの頭骨以降の体骨格のみを見てみると、その形態は現生のヒョウ亜科動物(ヒョウ属とウンピョウ属)と比較的よく似たものとなっている。
※この「体骨格」の解説は、「マカイロドゥス亜科」の解説の一部です。
「体骨格」を含む「マカイロドゥス亜科」の記事については、「マカイロドゥス亜科」の概要を参照ください。
体骨格
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/11 03:58 UTC 版)
正鰐類以前のワニ形上目の椎体は前後の面が窪んだ両凹椎骨をなしていて、その関節は安定性を欠いていた。一方で正鰐類の椎体は後面が半球状に膨らんでいて、前凹椎体をなす。後面が後ろの椎骨の窪んだ前面にはめ込まれるため関節が安定し、陸上や水中での運動に適した体幹が獲得されたのである。また、基盤的ワニ形上目に見られる、日本家屋の瓦のように重なり合った背中の鱗板骨は、鎧のように防御に役立っただけでなく、関節を補って体を支える役割も担っていた。関節の安定性が低い基盤的ワニ形上目では鱗板骨が大きく、特に横方向へのうねりといった動作の妨げとなっていた。関節の安定性が高まった正鰐類においては、鱗板骨は重なりをなくして小型化することができ、動作の制限も軽減されている。鱗板骨の列数はゴニオフォリスで2列、ベルニサルティアで4列、正鰐類で6列と、進化するにつれて鱗板骨が小型化したことが分かる。
※この「体骨格」の解説は、「正鰐類」の解説の一部です。
「体骨格」を含む「正鰐類」の記事については、「正鰐類」の概要を参照ください。
- 体骨格のページへのリンク