伝説の自販機本『Jam』で再デビューとは? わかりやすく解説

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伝説の自販機本『Jam』で再デビュー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 23:27 UTC 版)

蛭子能収」の記事における「伝説の自販機本『Jam』で再デビュー」の解説

1979年高杉弾メディアマン)と山崎春美依頼により、伝説的自販機本Jam4号1979年6月号)掲載の『不確実性家族』にて再デビューを果たす。またこの時に漫画家としての収入初めて得る。なお同誌では「天才漫画家蛭子能収 Jamカムバック!」という異色触れ込み紹介され蛭子編集長高杉弾推薦した山崎春美からは「天才漫画家呼び声高くガロ以来久々に再登場したダスキンセールスマン。生活の地獄より抽出されたかと見まごう極致作品には、世紀末自暴自棄止揚見られるとか何とかなにせ解釈不能」と評された。 それ以降も『ガロ3代目編集長渡辺和博との交代挟みつつ隔月で同誌に作品発表後継誌『HEAVEN』(アリス出版群雄社出版)でも引き続き連載を持つ。また支払われ原稿料1頁4000円と高額であり、当初半信半疑だった蛭子銀行振り込まれ16分の原稿料64000円を手にして「プロ漫画家として人生やり直すことができるかもしれない」と希望抱き始める。1980年1月には『Jam終刊号(特別ゲリラ号)に自身代表作となる『地獄に堕ちた教師ども』発表する。 なお漫画家人生の転機となったJam』という雑誌は、創刊号当時人気絶頂だった山口百恵ゴミ漁り決行し学校答案用紙(妹28点・百恵67点)から使用済み生理用ナプキンまで「芸能人ゴミあさりシリーズ」と題して大々的公開した伝説の自販機本として知られその他にパンク・ロックドラッグ・カルチャー紹介加えて皇室臨済禅神秘主義現代美術カルトムービー接写ヌードプロレスオカルトビートニクスーフィズムサイケデリックニュー・ウェイヴフリーミュージック英語版)までカウンターカルチャー縦横無尽取り上げそれまで雑誌常識蹂躙するパンク誌面展開したことから今日に至るまで神話のごとく語り継がれている。しかし当の蛭子本人雑誌内容を全く理解できず「自分漫画認められたことは大いうれしかったが、その本中味何が何やら、さっぱり訳が分からないので、どうせ自分はこんなところでしか扱われないのさ、という自分に対して嘲笑のうずを巻いた。しかも、その本自動販売機でしか売られていないと言った。しかし、だからこそ自由な本造りができるんだ、とも言った自動販売機の本なんか私は見たこともなかった。あんな自動販売機で本を買っている人の姿なんて見たとがない。しかし『Jam』という本には(当時ガロ編集長の)渡辺和博さんの漫画載っていた。これだけ唯一、私には救いだった」と当時置かれ心境回想している。 また高杉山崎第一印象についても「ヒッピーらしき風貌の人と、目の釣り上がったインテリらしき若い二人連れで、私が今まで付き合っているサラリーマン風な若者とはまるで違っていて、私は何やら胡散臭いなと思った」と回想するなど、決し好印象与えるものではなかったというが、蛭子はこの二人編集者に対してオレ漫画初めお金払ってくれた人生恩人」「『ガロ』に作品掲載されたものの、まったくの無名だったオレプロ漫画家にしてくれた」と感謝しており、のちに蛭子は「そこで初め原稿料らしい原稿料もらったですよ。隔月キチンと締め切りもあったし。それでこの二人信用するようになったんです。その二人に『会社辞めるということ話したら、『それなら他の編集者紹介しますよ』と言ってくれて、出会い広がっていって、定期的に漫画収入が入るようになったんです。だから『Jam』の編集さんに会ってなかったら漫画家になってなかったかもしれないんで、すごく感謝しているんです」「私は、この高杉弾山崎春美という二人おかげで、ついに夢であった漫画仕事へ就くことができたのである。そして不当に扱われている自動販売機の本がいとおしくなった」 と述懐している。

※この「伝説の自販機本『Jam』で再デビュー」の解説は、「蛭子能収」の解説の一部です。
「伝説の自販機本『Jam』で再デビュー」を含む「蛭子能収」の記事については、「蛭子能収」の概要を参照ください。

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