任天堂からSCEへ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 10:58 UTC 版)
「ファイナルファンタジーVII」の記事における「任天堂からSCEへ」の解説
1990年代中盤はコンピュータゲーム業界の転換期に当たると言われる。PlayStationやNINTENDO64、セガサターンなどのいわゆる「次世代機」(この場合は現在でいう「第5世代ゲーム機」を指す)が登場し、メディアがロムカセットからCD-ROMへ移行したことにより、ゲームの表現方法も徐々に移り変わっていった。 キャラクターや背景画などのグラフィックは2Dドット絵から3Dポリゴンで表現されることが多くなった。また、プリレンダムービーなどを駆使した多彩な演出も可能になった。 本作の開発初期の段階ではNINTENDO64で発売される可能性もあったが、下記のような理由から最終的にはPlayStation(PS)で発売されることとなった。 N64の発売年は1996年だったが、PSの発売年は1994年であった。N64の発売時期の遅れから、スクウェアの企業的意向によりN64発売以前にPSでFFを作る事が先に決まってしまったため。 N64自体は当時どのハードよりも大幅に高性能であったが、ROMカセットでは膨大な容量を必要とするムービーを取り込む事が極めて難しく、それに関連してスクウェアと任天堂のゲーム観の違いからCD-ROMを採用しているPSでFFを作る事を決定したため。 1995年8月にシリコングラフィックス社が主催する世界規模のコンピューターグラフィックス展示会がアメリカのロサンゼルスで開催された。スクウェアは64ビットコンピューターで作成した3DCG映像を出展した。映像の内容は『ファイナルファンタジーVI』に登場するキャラクター3人がモンスターと戦うシーンをポリゴンで表現されたものだった。 CD-ROMを選択した理由については容量との制約から影響を受ける事がなく制作が進み、ソフトのコストも抑えられる事で、プレイステーションを選択した理由について坂口博信の率直な回答は「非常にバランスのいいマシンであり動かしながら読んで、つねにローディングしている事を感じさせないようにすればハードとしての問題はないと思います」との事。また、音楽も「リピートしない音楽を目指してます」と述べており、シーンに合わせて強弱やテンポが変化する表現を目標としている。
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