二次分裂
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/07 09:48 UTC 版)
現在の世界救世教は包括宗教団体である世界救世教の執行役員会と世界救世教元教主の間で対立が発生している。 きっかけは教主であった岡田陽一が「キリスト教系新興宗教関係者に洗脳されている」という疑惑の存在である。この疑惑を受けて東方之光は教主に対する調査を行い教主がキリスト教系新興宗教関係者と接していることを明らかにした。 一方、被包括法人(当時)の主之光教団はあくまで教主を擁護する姿勢を貫いていた。これについては「教団本来の教義と異なるメッセージ」である「岡田陽一流の教え」を拡散しているとの指摘もあるが、主之光側は「神さまの子どもとしてもう一度新しく生まれるという、全く新しい信仰の道を歩み始めています」と述べて岡田の言動を全面的に支持している。 2017年(平成29年)12月19日世界救世教はいづのめ教団系の世界救世教責任役員を含めた責任役員会の賛成多数により教主(当時)である岡田の行動制限を議決したが、いづのめ教団側の信徒の中には東方之光側による岡田への不敬行為を問題にして「世界救世教いづのめ教団言論と信教の自由を守る会」を結成し世界救世教執行部と対立する動きも見られた。(この流れを主導した当時のいづのめ教団責任役員らは後に世界救世教を除名され「主之光教団・いづのめ教区」を結成する。)12月27日、世界救世教執行部に反発したいづのめ教団の元責任役員2名を含む80人以上の現役・前職の教団幹部が連名で「教主様の行動を制約する決議なる文書について」という抗議文書を提出している。 2018年(平成30年)1月30日には主之光教団は包括宗教法人としての世界救世教から法的な包括関係を解除された。6月22日には岡田陽一は教主を解任され岡田家の者も宗家としての地位を失った。さらに元教主と対立的な東方之光の中にも「世界救世教再生救護の会」という独自団体を作り執行部側・元教主側の双方と距離を置く勢力も誕生している。 2020年(令和2年)2月、沼津地方裁判所は主の光教団の提訴していた【仲泊氏の包括館長地位確認】【主の光教団の包括解消の無効】について棄却の仮処分を出した。 2021年(令和3年)版の『宗教年鑑』によると、世界救世教の公称信者数は454,415人とされている。海外では99ヶ国で200万人の信者がおり、うち、タイには約70万人、ブラジルには約44万人の信者がいるとしている。しかし公的な調査の信者数とは開きがあり、ブラジルの2000年の国勢調査における信者数は109,310 人だった。タイ、ブラジルには、国内と同様、聖地と定めた神殿および庭園が建設されている。
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