中国での紙の発明と改良とは? わかりやすく解説

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中国での紙の発明と改良

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/06 01:03 UTC 版)

「紙」の記事における「中国での紙の発明と改良」の解説

世界最古の紙は現在、1986年中国甘粛省放馬灘(ほうばたん)から出土した放馬灘紙」だとされている。この紙は、前漢時代地図書かれており、紀元前150年ごろのものだと推定される次いで古いのは、紀元前140年87年ごろのものとされる灞橋紙はきょうし)である。灞橋紙陝西省西安市灞橋鎮で出土した。こちらは銅鏡を包む状態であったため、養生目的梱包ないしは装飾目的包装包装紙)に使用されていたと推測される史書残され記録では『後漢書』で、105年蔡倫樹皮アサのぼろ、漁網などを使って紙を作り和帝献上したという内容記述がある。蔡倫による紙は「蔡侯紙」として用いられるようになったことから、蔡倫実用性のある紙の製造法確立した人物という説が一般的である。西晋の時代3世紀)には、左思の『三都賦』を写すために紙の価格高騰したという記録『晋書』記載されており、「洛陽の紙価を高からしむ」という故事成語になっている。 紙はその後改良され、唐時代8世紀)には樹皮を主原料とした紙や、竹や原料として混ぜた紙が作られるようになった。宋や明の時代10世紀以降)には、出版が盛んとなったため大量の紙が必要となり、竹紙盛んに作られた。明末1637年刊行された『天工開物』には、製紙の項目で、竹紙樹皮原料とした紙の製法取り上げている。 紙は羊皮紙や絹に比べれば安かったが、それでも上流階級中心に広く使われる高価なものであった11世紀詩人であった蘇舜欽は、自分勤めていた役所出た反古紙書き損じ使い物にならない紙)を売って、その代金宴会開いたために横領糾弾されている。反古紙であっても高値取引されていた様子うかがえる。清の雍正帝(第5代皇帝)は質素倹約掲げていたので、重要な公文書などでない限り、紙は裏返して使うように勧めていた。

※この「中国での紙の発明と改良」の解説は、「紙」の解説の一部です。
「中国での紙の発明と改良」を含む「紙」の記事については、「紙」の概要を参照ください。

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