三角形の決定問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/19 07:15 UTC 版)
詳細は「三角形の決定(英語版)」を参照 ユークリッドの運動のどの操作も、三角形のそれぞれの辺の長さや角の大きさを変えない。逆に2つの三角形が、互いに等しい長さの辺を持ち、対応する角も全て等しければ、2つは合同であることが分かる。つまり、3つの辺全てが等しく、三つの角も全て等しいということは、合同であるための必要十分条件である。この条件はもう少し簡単にすることができる。それが以下の3つである。 三角形の合同条件 SSS (三辺相等): 3組の辺がそれぞれ等しい。 SAS (二辺夾角相等または二辺挟角相等): 2組の辺とその間の角がそれぞれ等しい。 ASA (一辺両端角相等/二角夾辺相等): 1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しい。 AAS (一辺二角相等/二角一辺相等): 2組の角とその間にない1組の辺がそれぞれ等しい。 綜合幾何学(英語版)における公理的手法(英語版)に従い、ユークリッド幾何学(原論)において、これらはそれぞれ定理として証明されている。一方、ヒルベルトによる幾何学の公理化においても、これらはそれぞれ定理として証明されているが、二辺夾角相等に関しては、これに非常に近い公理が用いられ証明されている。日本の中学校数学においては、この点を曖昧にしており、あたかもすべてが公理であるかのように、作図に頼って導入されている。 SSA (二辺一角相等/一角二辺相等): ユークリッド幾何では直角三角形・鈍角三角形などの情報がなければ必ずしも合同性は証明できず、二通りの可能性が考えられる場合がある。 AAA (三角相等): ユークリッド幾何では相似性が証明できるのみである。 直角三角形 RHS (斜辺他一辺相等): 斜辺と他の1辺がそれぞれ等しい。 斜辺一鋭角相等(斜辺と1つの鋭角がそれぞれ等しい。) 鈍角三角形 SSA (二辺鈍角相等): 2組の辺と1つの鈍角がそれぞれ等しい[要出典]。
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三角形の決定問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/23 08:42 UTC 版)
詳細は「三角形の解法(英語版)」および「図形の合同」を参照 任意の三角形の3辺と3角の大きさ(三角形の主要素)を一般的に与えたとき、一部から残りを特定することが、三角法の本来の目的である。任意の三角形は3辺と3角の大きさという6つの要素のうち3つの要素が与えられた場合、他の諸量が決定する場合があるという性質があり、この性質を利用して三角形を特定することを「三角形を解く」(solving triangles)といい、その条件を「三角形の決定条件」という。三角形を解く際に計算を利用する場合、三角関数が現れる。 三角形の辺の大きさが与えられている状態を(Sideの)S、角の大きさが与えられている状態を(Angleの)Aと表記することにすると、3辺と3角のうち3つが与えられている状態は、以下の6通りに表せる。平面三角法においては、このうち、SSS, SAS, ASA, AAS の場合に三角形が一意に特定されることが知られており、このことはエウクレイデスの『原論』においても幾何学的に証明されている。図1.1に示すように、ASSの場合、2通りの三角形に決定する。AAAの場合、三角形が決定しない。他方で、球面三角法においては、AAAの場合でも一意に特定される。 SSS, 三辺 SAS, 二辺挟角 ASA, 二角挟辺 AAS ASS AAA 三角形の辺と内角以外の諸量、例えば高さ、外角、中線の長さなど(三角形の副次量)が与えられた場合に三角形が解けるケースがある。三角形を解くための要素が、他の幾何学的図形の各要素の量的関係から間接的に決定される場合もある。他の幾何学的図形の平面三角法における一例を挙げると、外接円、内接円、傍心円などがある。平面上の三角形は独立の3情報から決定されるため、「平面三角形は自由度(degree of freedom)が3である」とされる。
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