三河鈴木氏とは? わかりやすく解説

三河鈴木氏

作者鈴木勝義

収載図書三河譜代旗本落人―ある無禄移住者辿った鈴木勝義
出版社近代文芸社
刊行年月1992.4
シリーズ名日本短編小説文庫


三河鈴木氏

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/09 06:27 UTC 版)

三河鈴木氏
抱き稲
本姓 穂積姓藤白鈴木氏支流
家祖 鈴木重善(善阿弥)
種別 武家
士族
出身地 三河国加茂郡矢並郷
主な根拠地 三河国
武蔵国江戸
著名な人物 鈴木重時
鈴木重好
鈴木正三
鈴木重成
支流、分家 寺部鈴木家(武家)
酒呑鈴木家(武家)
足助鈴木家(武家)
則定鈴木家(武家)など
凡例 / Category:日本の氏族

三河鈴木氏(みかわすずきし)は、日本の武家のひとつ。本姓穂積氏家系は穂積姓鈴木氏の本宗家である藤白鈴木氏の支流の一族で、鈴木重家の叔父とされる鈴木重善を初代とする。

中条氏の被官として有力国人に成長し、一部は徳川氏に従って多くの旗本家を出した。通字は「重」。

概要

家祖・鈴木重善(善阿弥)は鎌倉時代から南北朝時代の頃に三河国加茂郡矢並郷(愛知県豊田市矢並町)に土着したと伝えられる。室町時代に矢並を本拠として加茂郡一帯に勢力を広げて、三河西北部における有力国人として台頭し、戦国時代には、寺部(豊田市寺部町)、酒呑(豊田市幸海町)、足助(豊田市足助町)などの諸家に分かれていた。これらの諸家は、今川氏松平氏織田氏などの周辺勢力に囲まれて離反帰服を繰り返しながら、半独立の勢力を保ちつづけた。

1558年(永禄元年)には寺部の鈴木家が今川氏から離反したため、今川氏に服属する松平元康(のちの徳川家康)が初陣として寺部を攻めている。1560年(永禄3年)の桶狭間の戦いのあとも各々の鈴木氏は今川氏に服していたが、足助鈴木家は1564年(永禄7年)に今川氏から自立した家康により足助城を攻められて服属し、寺部鈴木家は1566年(永禄9年)に織田氏の部将佐久間信盛に攻められて滅ぼされた。酒呑鈴木家などの諸家はその後も徳川氏に従い、江戸時代に至って江戸幕府旗本となる。

仮名草子作者としても有名な江戸初期の禅僧正三と、島原の乱後の天草の復興に大きな功績を残した代官鈴木重成の兄弟はいずれも旗本で、則定鈴木氏の出身である。

なお、文治4年(1188年)鈴木善阿弥(鈴木七郎重善)開基といわれる鈴木山光恩寺豊田市竹元町南嶋4)があり、開基以来今日に至る鈴木姓の檀家がいる。

系譜

脚注

  1. ^ 大日本人名辞書刊行会 編『国立国会図書館デジタルコレクション 大日本人名辞書』 上、大日本人名辞書刊行会、1926年、1359頁https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1879491/685 国立国会図書館デジタルコレクション 

参考文献

関連項目

外部リンク


三河鈴木氏

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鈴木氏」の記事における「三河鈴木氏」の解説

三河国鈴木氏は、藤白鈴木氏支流称する氏とも称した家祖鈴木重善鈴木重家親族で、鎌倉時代から南北朝時代の頃に三河国矢並愛知県豊田市矢並町)に土着したと伝えられる室町時代矢並本拠として加茂郡一帯勢力広げて三河西北部における有力国人として台頭し戦国時代には、寺部豊田市寺部町)、酒呑豊田市幸海町)、足助豊田市足助町)、則定(豊田市則定町)などの諸家分かれていた。これら鈴木氏諸家は、今川氏松平氏織田氏などの周辺勢力囲まれ離反帰服繰り返しながら、半独立勢力保ちつづけた1558年永禄元年)には寺部鈴木氏今川氏から離反したため、今川氏服属する松平元康(のちの徳川家康)が初陣として寺部攻めている。1560年永禄3年)の桶狭間の戦いのあとも各々鈴木氏今川氏服していたが、足助鈴木氏1564年永禄7年)に今川氏から自立した家康により足助城攻められ服属し、寺部鈴木氏1566年永禄9年)に織田氏部将佐久間信盛攻められ滅ぼされた。酒呑鈴木氏などの諸家その後徳川氏従い江戸時代至って江戸幕府旗本となる。家康従った鈴木重時・重好父子は、酒呑系の鈴木氏である。 仮名草子作者としても有名な江戸初期禅僧鈴木正三と、島原の乱後の天草復興大きな功績残した代官鈴木重成兄弟はいずれ旗本で、則定鈴木氏出身である。 なお、文治4年1188年鈴木善阿弥鈴木七郎重善)開基といわれる鈴木山光恩寺豊田市竹元町南嶋4)があり、開基以来今日に至る鈴木姓檀家がいる。

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