ロンド・ア・カプリッチョ ト長調とは? わかりやすく解説

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ベートーヴェン:ロンド・ア・カプリッチョ ト長調(「なくした小銭への怒り」)

英語表記/番号出版情報
ベートーヴェン:ロンド・ア・カプリッチョ ト長調(「なくした小銭への怒り」)Rondo a capriccio "Die Wut über den verlornen Groschen" Op.129作曲年1795年  出版年: (1828)年  初版出版地/出版社: Diabelli 

作品解説

2011年5月 執筆者: 丸山 瑶子

 1795~98年書かれとされる自筆譜は、伴奏強弱など未完箇所が多い。死後出版初版は、恐らく出版者ディアベッリ未完部分補筆したとされる有名な表題奇想曲の中へぶちまけたなくした小銭への怒り》は、第三者自筆譜書き込んだもので、ベートーヴェン命名ではない。徹底的な主題操作など全体的に装飾的即興的な要素濃く次々と変わるテクスチュアとほぼ無休動のリズム特徴とする勢い良い作品自筆譜即興スケッチとみなす説もあるが、詳細不明である。
 
 主題平行調挟んだabaの3部構造で、各4小節旋律の上行と半音装飾音形によって統一されている。

 134小節目から始まる主題まで、主題近親調エピソード及び主題に基づく移行部が交互に続くため、ロンド形式展開する思わせるが、主題初め主調以外のAs-durで現れ主題旋律逆行からゼクエンツ転じロンド形式から離れる。しかしこれにも疑問はない。というのもそもそも自筆譜指示は「Alla ingharese quasi un capriccio」であり、表題もとよりロンド」さえ作曲家言葉はないからである。

 作品その後冒頭主題操作集中する思いつき任せたように主題処理法変えるさまはまさに「奇想曲」に相応しい。222小節以降半音階的変奏された主題現れてはゼクエンツ転じ右手の走句を介して次のセクション移行する296~377小節和音進行の処理が中心となっている。全体3つの部分分けられる。まず主題関連の薄い音形で始まり主題2小節ゼクエンツへ(316小節~)、最後主題冒頭3音のリズム跳躍上行という動機骨組みまで還元される350小節~)。

 長大主題操作経て再び3部構造主題全体現れるが、初め和音装飾音形で主題旋律輪郭線が辿られ、394小節旋律原型作品最後にようやくはっきりと打ち出すコーダは主に右手と左手による主題旋律部分的な模倣紡がれる


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