ロシアの名前とは? わかりやすく解説

ロシアの名前

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/01 01:25 UTC 版)

人名」の記事における「ロシアの名前」の解説

ロシア人の名前をフルネーム表記する時は、原語での順序は「名・ミドルネーム・姓」となる。但し公式文書等では「姓,名・ミドルネームと書かれる。公式な場(例え大統領へインタビュー等)での呼び掛け、あるいは目上の人に対す呼び掛けでは「名・ミドルネーム」が使用されるそれ以外では、呼び掛けには専ら名の愛称形使用されるミドルネーム父称ふしょう;Отчество)といい父親の名前を基にして作るので性別同じくする同父兄弟ミドルネームと姓は必ず同一となる。性別同じくすると特にことわるのは、ロシア語には文法上の性として男性中性女性三性がありロシア人ミドルネーム・姓は殆ど全ての場合個人生物学上のに依って男性形・女性形異な語尾を採る為である。 ロシア人父称付け方父の名語尾父称男性女性形-a/-ja -ich -ichna/-inichna -i/-ji -jevich -jevna (子音) -ovich -ovna 父称父親の名前にその語尾の音に応じた適切な語尾付加して作られる(右表参照)。父称男性形は男性ミドルネーム女性形女性ミドルネーム用いられる例え父の名が1) "Илья"(Ilija、イリヤ)、2) Николай(Nikolaji、ニコライ)、3) Иван(Ivanイヴァン)の三つ場合父称男性形はそれぞれ、1) Ильич(Iliich、イリイチ)、2) Николаевич(Nikolajevich、ニコラエヴィチ)、3) Иванович(Ivanovich、イワノヴィチ)とそれぞれ変化し一方父称女性形は、1) Ильинична(イリイニチナ)、2) Николаевна(Nikolajevna、ニコラエヴナ)、3) Ивановна(Ivanovna、イヴァノヴナ)となる。現代男性名では「---イチ」の形が父称多くなってはいるが、中世までは「-ш、-シ」(「〜の息子」という意味合い)という語尾を採る父称多かった。これらは南部スラヴ人種(ブルガリアなど)に一部残っている傾向がある. 姓の部分形容詞変化準じて男性形・女性形となる。-ский (-skij)、-ин (-in)、-ев (-jev)、-ов (-ov) 等は地名などについてその場所に帰属する、又は出身である等を示してスラブ人の姓を造る接尾辞であるが、これらは形容詞男性形で対応する形容詞女性形語尾は、-ская (-skaja)、-ина (-ina)、-ева (-jeva)、-ова (-ova) 等となる(-in, -jev, -ovは姓に限らず一般に名詞に付けて物主形容詞造る接尾辞である)。こうして自分の名がニコライ、姓がカレーニンで父の名イヴァンという男性の場合はニコライ・イヴァノヴィチ・カレーニンが正式なフルネームとなる。この人姉妹で、アンナという女性の場合は、アンナ・イヴァノヴナ・カレーニナがフルネームとなる。またストラヴィンスキーなどの姓は女性の場合ストラヴィンスカヤとなる。ロストフ (Rostov) というような姓は女性だとロストヴァ (Rostova) となる。なお注視すべきはウクライナ系の「~エンコ」(-енко)やグルジア系の「~シヴィリ」(-швили)などは男女とも中性名詞であり、性別関係無く変化場合や、「~イチ」(-ич)やアルメニア系の「~ヤン」(-ян)などのロシア人姓名付いて歴史的経緯から、同姓男性のみ格変化起こす場合があるなど、個々相違点見られる

※この「ロシアの名前」の解説は、「人名」の解説の一部です。
「ロシアの名前」を含む「人名」の記事については、「人名」の概要を参照ください。

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