レジスタセット
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/16 16:17 UTC 版)
「レジスタ (コンピュータ)」の記事における「レジスタセット」の解説
レジスタの値は、プロセッサの内部状態そのものである。つまり、レジスタの値をそっくりそのままどこかに退避させ、後にそれをそっくり元に戻せば、プロセッサの動作を一時中断し、他の作業をさせ、中断前の状態に戻すことができる。 割り込み処理による高速応答性を要求されるアプリケーションを作る場合や、時分割などによる擬似的なマルチタスクを実現する時には、この動作はきわめて頻繁に行なわれる。この、プロセッサの動作状態をそっくり保存して他の動作状態に入れ替えるという動作は、コンテキストスイッチと呼ばれる。 一般には、コンテキストスイッチはスタックを用いてレジスタの内容を外部のメインメモリの一定領域上に一時保存することで実現されている。しかし、コンテキストスイッチを高速化するために、主要なレジスタのコピーを保持する別のレジスタ群をプロセッサ内部に用意しておき、それを用いてコンテキストスイッチを行なう設計になっているプロセッサもある。つまり、プロセッサ内部のハードウェアにより、一瞬にしてアクセスするレジスタを切り替えられる。このようなレジスタ群を「レジスタセット」と呼ぶ。また、切り替えるレジスタ群が1セットしかない場合、それらのレジスタは「シャドーレジスタ」または「裏レジスタ」と呼ばれる。 レジスタセットを用いたコンテキストスイッチは、処理速度を飛躍的に上げられる画期的な手法だが、致命的な問題点がある。レジスタを構成する回路は複雑で、プロセッサ上に多数実装するのが難しい。このため、多数のタスクを切り替える一般的なOSでは、ごく軽い内容の割込みハンドラでのみ使う、といった使われ方がされている。 レジスタセットを持ったプロセッサで最も有名なものは、ザイログ社のCPU Z80であろう。ただし、セットの数は2つだけであり、一般には裏レジスタと呼ばれている。近年のプロセッサではARMがある。
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レジスタセット
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/08/31 14:56 UTC 版)
GMC-4は4つのレジスタと4つの補助レジスタを持つ。 レジスタアドレスA 6F B 6C Y 6E Z 6D A' 69 B' 67 Y' 68 Z' 66
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レジスタセット
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「Intel 8080」の記事における「レジスタセット」の解説
8080は、アキュムレータ1つを含む、7つの汎用レジスタ(8ビット)を持つ。これはたとえば6800と比べて本数としては多い。また、二つの8ビットレジスタを併せて、BC、DE、HLの3つの16ビットレジスタとして扱う命令もある。 16ビット単位の呼称8ビット単位(上位)8ビット単位(下位)説明PSW A Flag アキュムレータ(A)とフラグ・レジスタ BC B C 汎用レジスタ DE D E 汎用レジスタ HL H L 汎用兼 間接参照用レジスタ PC プログラムカウンタ SP スタックポインタ (注)命令中ではHLレジスタペアをポインタとして扱うメモリ参照は「M」と表現される: 例 ADD M フラグレジスタのビット位置b7:S 符号 b6:Z ゼロ b5:未使用 (0に固定) b4:H AUXキャリー(パックBCD演算用) b3:未使用 (0に固定) b2:P パリティ b1:未使用 (0に固定) b0:C キャリー このフラグ位置は8086を経てIA-32に至るまで代々引き継がれている。
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