マンチェスター (タウン級軽巡洋艦)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/03 16:14 UTC 版)
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艦歴 | |
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発注 | |
起工 | 1936年3月28日 |
進水 | 1937年4月12日 |
就役 | 1938年8月4日 |
退役 | |
その後 | 1942年8月13日に戦没 |
除籍 | |
性能諸元 | |
排水量 | 基準 9,400トン、満載 11,930トン |
全長 | 591.6 ft (180 m) |
全幅 | 64.9 ft (20 m) |
吃水 | 20.6 ft (6 m) |
機関 | 海軍式三胴型重油専焼缶4基+パーソンズ式オール・ギヤードタービン4基4軸推進 |
最大速力 | 32ノット(59 km/h) |
乗員 | 750名 |
兵装 | Mk XXIII 15.2cm(50口径)三連装砲4基 Mk XVII 10,2cm(45口径)高角砲連装4基 3ポンド砲単装2基 2ポンド4連装ポムポム砲2基 12.7mm四連装機銃2基 53.3cm水上魚雷発射管三連装2基 |
装甲 | 舷側:114mm(VP部、水線部のみ) 甲板:38mm(VP部のみ) 弾火薬庫:25~114mm 主砲塔:102mm(前盾)、51mm(側盾)、-mm(後盾)、-mm(天蓋) |
航空兵装 | 水上機3基、カタパルト1基 |
マンチェスター (HMS Manchester, C15) はイギリス海軍のタウン級軽巡洋艦(グロスター級軽巡洋艦)。
艦歴
ホーソン・レスリー社ヘバーン造船所で1936年3月28日起工、1937年4月12日に進水し、1938年8月4日に就役した。
9月24日にイギリスを離れ、スエズ運河経由で10月12日にアデンに到着して東インド艦隊に加わった[1]。それからトリンコマリーへ移り、インド各地やシンガポール、アンダマン・ニコバル諸島およびアフリカ東岸各地を訪れた[2]。第二次世界大戦勃発時はアデンにあり、開戦後は船団護衛に従事[3]。1939年11月にイギリスに戻った[4]。
1940年、「マンチェスター」はノルウェー作戦に参加。同年11月27日、スパルティヴェント岬沖海戦に参加した。1941年-1942年は北極海や地中海でソ連行きやマルタ行きの船団の護衛などに従事していた。
1941年7月後半、西からマルタへ船団を送るサブスタンス作戦に参加。7月12日、「マンチェスター」は戦艦「ネルソン」、軽巡洋艦「アリシューザ」、敷設巡洋艦「マンクスマン」などと共に船団を護衛してイギリス本国より出発[5]。船団は7月20日から21日夜に地中海に入り[6]、「マンチェスター」などはいったんジブラルタルに入港して兵員や装備などをのせた[7]。「マンチェスター」は人員761名や装備、弾薬などをのせていた[8]。また、ジブラルタルからはH部隊の空母「アーク・ロイヤル」や巡洋戦艦「レナウン」なども出撃した[9]。7月23日、サルデーニャ島より来襲したイタリア軍のサヴォイア・マルケッティ SM.79雷撃機のうち3機が接近して雷撃に成功し、「マンチェスター」と駆逐艦「フィアレス」が被雷した[10]。「マンチェスター」では魚雷は左舷側の艦尾付近に命中し、12度傾斜[11]。使用可能なのは1軸のみとなり出せる速度は8ノットまでとなったが、その後12ノットまで出せるようになった[11]。「マンチェスター」はジブラルタルへの帰投が命じられ、駆逐艦「エイヴォン・ヴェイル」が護衛につけられた[12]。同日、2隻はSM.79雷撃機3機の攻撃を受けたが損害は無かった[10]。「マンチェスター」は7月26日にジブラルタルに到着した[13]。「マンチェスター」での人的被害は死亡35名、行方不明3名、負傷6名であった[14][15][16]。
1942年8月、「マンチェスター」はペデスタル作戦に参加した。この作戦はマルタへの補給作戦であった。この作戦中の8月13日、「マンチェスター」はチュニジア沖でイタリアの魚雷艇(MS)の攻撃を受け沈没した。
脚注
- ^ Town Class Cruisers, pp.179-180
- ^ Town Class Cruisers, pp.180-182
- ^ Town Class Cruisers, pp182-183
- ^ Town Class Cruisers, p.183
- ^ The Watery Grave、位置1240/5862
- ^ Between Hostile Shores, p.55
- ^ The Watery Grave、位置1298-1316/5862
- ^ The Watery Grave、位置1316/5862
- ^ The Watery Grave、位置1366/5862
- ^ a b Savoia-Marchetti S.79 Sparviero Torpedo-Bomber Units, p.20
- ^ a b Despatches on Mediterranean Convoy operations 1941 Jan.-1942 Aug., p.4476
- ^ The Watery Grave、位置1410/5862
- ^ The Watery Grave、位置1457/5862
- ^ 「マンチェスター」乗員のみでは死亡23名、行方不明3名、負傷1名
- ^ Town Class Cruisers, p.193では死者49名(うち乗員は26名)
- ^ The Watery Grave、位置1466/5862
参考文献
- Neil McCart, Town Class Cruisers, Maritime Books, 2012, ISBN 978-1-904-45952-1
- Richard H. Osborne, The Watery Grave: The Life and Death of the Cruiser HMS Manchester, Frontline Books, ISBN 9781473845879 (Kindle版)
- Between Hostile Shores: Mediterranean Convoy Battles 1941-1942, University of Plymouth Press, 2013, ISBN 978-1-84102-354-0
- Battle summaries Nos.18 and 32: Selected Convoys (Mediterranean) 1941-1942を収録
- Marco Mattioli, Savoia-Marchetti S.79 Sparviero Torpedo-Bomber Units, Osprey Publishing, 2014
- No. 38377 Despatches on Mediterranean Convoy operations 1941 Jan.-1942 Aug., by Admiral Sir Andrew B. Cunningham, Commander-in-Chief, Mediterranean Station and the Force Commanders
関連項目
「マンチェスター (タウン級軽巡洋艦)」の例文・使い方・用例・文例
- マンチェスターは涼しいと聞いたけど本当ですか?
- 1644年の戦いで、マンチェスター伯の率いる議会派がルパート王子の率いる王党派を破った
- 英国のマンチェスターで改良された短い毛の黒と褐色のテリア種
- 小型マンチェスターテリアの品種
- 英国マンチェスター市またはその在住者の、英国マンチェスター市またはその在住者に関する、あるいは、英国マンチェスター市またはその在住者に特徴的な
- マンチェスターの商人
- ニューハンプシャー南中部で発生し、マサチューセッツにコンコードとマンチェスターの中を流れて、大西洋に注ぐ川
- マンチェスターの原住民か居住者
- マンチェスターというイングランド西部の都市
- このスクールは,デービッド・ベッカム・アカデミーと名づけられ,マンチェスター・ユナイテッドの元コーチであるエリック・ハリソン氏が校長になる。
- ベッカム選手のプロのキャリアは1993年にイングランドのマンチェスター・ユナイテッドで始まった。
- マンチェスター・ユナイテッドのフォワード,クリスティアノ・ロナルド選手が,サッカーの名誉ある最優秀選手賞であるバロンドール(黄金のボール)を受賞した。
- しかし,彼はマンチェスター・ユナイテッドに残留すると断言した。
- 内田選手はイングランドのマンチェスター・ユナイテッドとの準決勝に出場すれば,チャンピオンズリーグの準決勝でプレーする最初の日本人となる。
- FCバルセロナ(スペイン)がマンチェスター・ユナイテッド(イングランド)を3-1で破った。
- 香川真(しん)司(じ)選手がマンチェスター・ユナイテッドと契約
- サッカー日本代表のメンバーである香川真(しん)司(じ)選手(23)が先日,イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッドと4年契約を結んだ。
- ボルシア・ドルトムントとマンチェスター・ユナイテッドは6月5日,香川選手の移籍について合意した。
- マンチェスター・ユナイテッドのアレックス・ファーガソン監督は,「真司は優れた技術と洞察力,鋭いゴール感覚を持ったすばらしい若きミッドフィールダーだ。彼はユナイテッドのプレースタイルに適しているので,すぐにチームによい影響を与えてくれると思う。」と話した。
- 香川選手は「この挑戦を本当に心待ちにしている。プレミアリーグは世界最高のリーグで,マンチェスター・ユナイテッドはとても大きなクラブ。今は僕にとって本当にワクワクする時間で,チームに合流してプレーを始めるのが待ち切れない。」と語った。
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