プラズマ‐エッチング【plasma etching】
プラズマエッチング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 15:58 UTC 版)
「エッチング (微細加工)」の記事における「プラズマエッチング」の解説
「ドライエッチング」も参照 現代のVLSIプロセスではウェットエッチングを避け、代わりにプラズマエッチングを使用する。プラズマエッチャーは、プラズマのパラメータを調整することによりいくつかのモードで動作することができる。通常のプラズマエッチングは0.1~5Torr(この圧力の単位は真空工学で一般的に使われ、1Torrは約133.3Paである)で動作する。プラズマは、エネルギーの高い中性に帯電したフリーラジカルを生成し、ウェハー表面で反応する。中性粒子はあらゆる角度からウェハーを攻撃するため、このプロセスは等方性である。 プラズマエッチングは等方性(すなわち、パターン化された表面で下向きエッチング速度とほぼ同じ側面のアンダーカット速度を示す)にも、異方性(すなわち、下向きエッチング速度よりも小さい側面アンダーカット速度を示す)にもなりうる。このような異方性は、深掘りRIEで最大化される。プラズマエッチングに対して使われる異方性という用語は、方位依存性エッチングを指すときに使われる同じ用語と混同すべきではない。 プラズマのソースガスには通常、塩素やフッ素が豊富な小分子が含まれている。例えば、四塩化炭素 (CCl4) はシリコンとアルミニウムをエッチングし、トリフルオロメタンは二酸化ケイ素と窒化ケイ素をエッチングする。酸素を含むプラズマは、フォトレジストを酸化し(プラズマ灰化)その除去を促進する。 イオンミリングまたはスパッタエッチングでは低圧力、多くは10−4 Torr(10 mPa)が使われる。希ガス(多くはAr+)のエネルギーの高いイオンをウェハーに衝突させることで、運動量を移動させ基板から原子をたたき出す。エッチングはほぼ一方向からウェハーに近づくイオンにより行われるため、このプロセスは高い異方性がある。その一方、選択性は低い傾向がある。反応性イオンエッチング(RIE)は、スパッタエッチングとプラズマエッチングの間の条件(10−3~10−1 Torr)で動作する。深掘りRIE(DRIE)は、RIE技術を改良し深く狭い形を作る。
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