ブルトン料理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/14 14:43 UTC 版)
ロワール側の南側でミュスカデや白ワインが生産されているが、伝統的なブルターニュの飲み物といえばシードルである。ブルターニュは国内で2番目にシードルが生産される地域圏であるシードルは伝統的にボウルかカップで提供される。ブルターニュにはビールの長い歴史もあり、その発祥は17世紀にさかのぼることができる。若いビール醸造職人たちが様々なビールを生産している。アルコール度数の強い飲料には、野生のハチミツで作った蜂蜜酒の一種シューシャン、リンゴから作られるブランデーのランビグがある。 クレープとガレットは、ブルターニュ料理を象徴する料理である。クレープにはバターや塩キャラメルのソースを添えて出され、デザートや朝食にされる。ガレットはいつもは塩味で、そば粉で作られる。この二品は伝統的に基本的な食べ物としてパンの代わりにされてきた。ガレットには、チーズ、ソーセージ、ベーコン、マッシュルームまたはタマゴが添えられる。ブルターニュのバターミルクであるレ・リボが飲み物として添えられる。ブルターニュには、そば粉の団子が入った豚肉または牛肉の煮込み、ポトフに似たKig ha farzという料理がある。 海に囲まれているブルターニュは、新鮮で幅広い魚介類が提供される。特にムール貝とカキが知られる。魚介料理では魚のシチュー、コトリアドがある。ナント近郊サン・ジュリアン・ド・コンセーユで発明された白バターソースがしばしば魚料理に用いられる。ブルターニュは、ゲランド周辺で採れる塩でも知られ、ブルターニュの塩はバターやミルク・キャラメルに用いられる。ブルターニュはビスケット製造で有名で、カンペール、ロリアン、ポン=タヴェン、サン=ブリユーなど多くの町にそれぞれ工場がある。BN社、そしてLUブランドのビスケットを製造するルフェーヴル・ユティル社はナントに、ラ・トリニテーヌ社はラ=トリニテ=シュル=メールに、ガレット・サン=ミシェル社はサン=ミシェル=シェフ=シェフにある。これらのビスケット・メーカーは、自社製品に常に塩バターを用い、缶に入れてビスケットを販売している。有名なブルターニュのペイストリーには、多量のバターと塩が入ったパン生地で作られるクイニーアマン、甘いヨークシャー・プディングのようなファー・ブルトン、プラムを材料とするクラフティがある。
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