ブラインドマン編
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/17 11:38 UTC 版)
研究室の学生殺害の容疑で公判中の元大学教授・関本爽二朗は、S県C村で起きた殺人事件の情報を持っていると話す。関本はC村分署へと移され、特殊警ら課の巡査・北條紗希、巡査部長・風守隼人、警部・黒田邦雄らが身柄を受け持つこととなり、関本は檻に入れられる。関本によると今回の、男性が両目をハサミで貫かれるという殺人事件の犯人は、都市伝説上の人物・ブラインドマンだという。ブラインドマンは深夜、路上を1人で歩いている人の前に現れ、目にハサミを突き立てて殺害する。 紗希たちは被害者の田村光太郎に関わっていた女子大生の水瀬遥、酒蔵の主人の砂堀将春、介護福祉施設で働く牧村早苗を取り調べるが、犯人は分からなかった。紗希がC村の事件を調べているフリージャーナリストの津田沼陽一と話していると、署内のモニターに、村内で蠢く奇妙なものが映る。蠢くものは、福祉施設に住む老婆・亘胡桃が両目を貫かれた姿であり、亘の口内にはブラインドマンからの予告状が入っていた。関本はブラインドマンの都市伝説が、ある情報の拡散速度と、その過程における情報の変容を調べるために自分が創作したものだと話す。関本はブラインドマンが現実に現れたことに責任を感じ、事件の情報を持っていると発言したのである。関本は自分の研究室から消えた学生・竹中慎一郎を捜すように言うが、竹中はすでに殺されていた。 事件現場に毎回現れていた地主の息子・金谷大夢が何かを隠していると踏んだ紗希と風守は金谷の家の監視を行い、大きな物音を聴いたため家に突入する。紗希と風守は逃げ出した金谷を追うが、確保の際に風守が金谷に噛み殺される。錯乱する金谷の口から水瀬の名前が出たため、水瀬の取り調べが行われる。金谷は水瀬がアルバイトをしている「夜の店」での客であり、相当水瀬に入れ込んでいた。金谷は水瀬の携帯電話に田村から何度も連絡が入っていたことを知り、その数日後に田村は殺害されたという。 取り調べに対し金谷は、田村を殺害したのは自分であり、亘と竹中を手に掛けたのはブラインドマンだと語る。ブラインドマンの正体に関しては、ダイエットの薬が貰えなくなるからと語ろうとせず、先程から訴えていた喉の渇きに耐えられなくなり、舌を噛み切って血液を飲みながら死亡する。ダイエット薬は、幻覚作用を起こし、飢餓感を覚えさせる危険なものだった。金谷の死亡の責任はS県警にあるとして、関本の身柄が東京拘置所に戻されることになる。紗希と黒田が車で関本の護送をする途中、ブラインドマンに襲われた水瀬に遭遇する。水瀬が死亡した後、車の運転手が殺され車が動き出し、黒田がそれを止めようとするも崖下へ落ちる。直後に紗希は何者かに気絶させられ、目覚めると牧村が紗希の解体の準備をしていた。牧村は自分の身の上を話し出す。 研究室から消え、村に帰って来ていた竹中は、自分がブラインドマンに殺されると怯えていた。竹中が死にたがっていると判断した牧村は、自分がブラインドマンとなって竹中を殺害する。そこを金谷に目撃され弱みを握られるが、自滅を誘うため、痩せれば水瀬の気を惹けるとしてダイエット薬を与え、ブラインドマンの手口で田村を殺害させる。その後もブラインドマンの生みの親である関本のために殺人を続け、手紙も出していた。牧村が話し終えた後、関本が現れ牧村を殺害する。 特殊警ら課は解体され、紗希には昇進と引き換えに緘口令が敷かれた。紗希は東京拘置所に戻された関本に面会する。関本は差し入れを申し出る紗希に対し、ブラインドマンに関する論文のための原稿用紙と、東京拘置所が「死なない死刑囚」という都市伝説のインタビューに応じるように圧力をかけることを求める。紗希は下っ端の自分には難しいというが、関本は諦めない様子を見せ、微笑む。
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