ビジョンを得る
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/12 18:24 UTC 版)
「レオナルド・クロウドッグ」の記事における「ビジョンを得る」の解説
5歳の頃、「ビジョン(幻視)」を得た。それは大人になった自分の影だった。6歳になると、BIAの役人が「インディアン寄宿学校」にレオナルドを強制入学させるためにやって来たが、ヘンリーは「ワシチュー(白人)の教えを受けてインディアンが呪い師になれるか」としてライフル銃でこれを追っ払い、レオナルドに白人の教育を受けさせなかった。母マリーはこう語っている。「レオナルドは私のお腹にいる時から霊的な存在でした。だから私とヘンリーは、レオナルドをご先祖様から伝わる伝統的な道に沿って育てたいと決意したのです。」 7歳のとき、ヘンリーがレオナルドのために「イニカガーピ」(スウェット・ロッジ)を行い、4人の呪い師の介添えのもと、この儀式を受けた。祖父ジョンと父ヘンリーのほかに、シチャング族でも高名なワキンクペ・ワシテ(良い槍)という親戚の呪い師に、「輪の踊り」や「鷲の踊り」など、様々なスー族の儀式を教授された。「輪の踊り」は、手や足に輪を通してこれを回しながら踊るものだが、レオナルドは9歳のときには5つまでの輪回しをマスターした。「輪の踊り」は神聖な儀式で、これを演じている間、精霊によって数々の啓示を与えられたと語っている。14歳のときに21個の輪を回して記録を作り、この儀式を卒業した。10歳のとき、父親から馬を貰い、様々な乗馬の技を教えられた。 13歳のときに、成人の儀式として「イニピの儀式」を4日間、合計16回行い、続いて「ハンブレチアピ」(ビジョン・クエスト)を行った。このハンブレチアピで、「樹の精霊に会い、人々の通訳となるように」とのビジョン(幻視)を得た。これ以降、さまざまな精霊が幻視に現れ、霊的な教えを得たと語っている。14歳で不良仲間に誘われて無免許運転をして逮捕され、1年間感化院に入れられた。出所後、あちこちの農園牧場で日銭を稼いだ。インディアンであることでろくな仕事はなく、また些細なことで逮捕された。この頃覚えた自動車修理の技術は、後の「ウーンデッド・ニー占拠」で役立つこととなった。 16歳で父ヘンリーから身を固めるよう促され、ネイティブ・アメリカン・チャーチのもとで「ウィチャシャ・ワカン」(呪い師)となる。こののち、レオナルドは最初の妻フランシーヌと結婚した。 やがてレオナルドは、治療や霊力の評判でローズバッド保留地で一番の呪い師と謳われるようになった。
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