メディスンマンとなる
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/03/09 13:59 UTC 版)
「レイムディアー」の記事における「メディスンマンとなる」の解説
以後、風来坊の生活を捨てた彼は、「ハンブレチアピ」(ビジョン・クエスト)の儀式を受けた。彼は4日4晩にわたるこの儀式で、鷲に語りかけられ、もう一つの影を与えられるというビジョンを得た。以後、彼は「ウィチャシャ・ワカン」となった。これは「メディスンマン」、「ホーリーマン」とも訳されるインディアンの治療者、呪医、呪い師のことである。結婚した彼は子供をもうけ、息子のアーチー・ファイヤー・レイムディアーもスー族の呪い師となっている。レイムディアーは伝統派として、インディアンの権利運動にもかかわるようになる。伝統派メディスンマンとしては、ヘヨカ社会に属していた。 1967年、ニューヨークで行われたマーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師の平和行進に、スー族のボブ・バーネット、ヘンリーとレオナルドのクロウドッグ親子らとともに参加した。レイムディアーはヘンリーと共に、キング牧師の隣に座って演説の場に参加している。この集まりで、ニューヨーク在住の亡命ハンガリー人デザイナー、リチャード・アードスと知り合った。リチャードは仕事でインディアン文化を採り上げることになり、当時アメリカ社会で「鹿革のカーテンの向こう側」と呼ばれたサウスダコタを訪ねてレイムディアーと再会し、以後家族ぐるみの付き合いとなった。 ニューヨーク滞在中に、様々な黒人運動家と会った。ストークリー・カーマイケルと会った時に、レイムディアーが冗談で「インディアンは敵を殺す。白人は友達からすべて巻き上げる。君ら黒人はどうするね?」と訊いたところ、ストークリーは笑いながらこう答えた。「俺たち黒人は喰っちまうんだよ!」
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