トヨタとの提携
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2009年シーズン終了後にトヨタがF1撤退を表明。先行き不透明になったTMGファクトリーの引き受け先としてステファンGPの名が浮上した。国際自動車連盟(FIA)は2010年よりザウバーのエントリーを認めており、コンコルド協定に定められた13チーム・26台の出走枠が既に埋まっている状況であったため、同チームの参戦が実現する可能性は低かった。 しかしオーナーのステファノヴィッチは、ザウバーのエントリー決定後もTMGを訪れ首脳陣との会談を行い、TMGが既に開発を進めていた2010年用マシンTF110のデザイン等に関する権利を譲り受け、2010年より参戦を開始するとの姿勢をアピールした。2010年1月29日にはTMGとの間での技術提携に基本合意したと発表した。当面チームはドイツ・ケルンの旧TMGの施設を本拠地とするが、2010年中にセルビア国内に拠点を設ける予定であると語った。 2010年に新規参戦予定の4チーム(ロータス・レーシング(後のケータハム)、カンポス・グランプリ(後のHRT F1)、ヴァージン(後のマルシャ、マノー)、US F1)の幾つかは財政的に存続が危ぶまれていた。ステファンGPが準備を推進した背景には、シーズン開幕までに脱落者が出て、エントリー枠が空くであろうという思惑があった。 マシンについては、2009年12月29日に自社製マシンの「S-01」がFIAのクラッシュテストを通過したと発表した。搭載するエンジンは「Stefan RG-01」と発表され、チームからのリリースでも「TMGから供給を受ける」と明記した。 ドライバーについては、ウィリアムズのシートを失った中嶋一貴の起用を明言していたほか、元チャンピオンのジャック・ヴィルヌーヴとも契約交渉を進めていることを明らかにし、シート合わせも行っていた。 チームはS-01を用いたテストを行う計画を明らかにしたが、正式エントリーを認められていないことから、F1のタイヤ供給を担当するブリヂストンがタイヤ供給に難色を示し、結局は公式なテストは実現しなかった。 2010年2月2日には開幕戦が行われるバーレーン・インターナショナル・サーキットに資材を送り込むとに公表し、2月28日に同サーキットに機材、コンテナ等の全てのレース用資材が到着したと発表した。
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