プルートー
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ローマ神話 |
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プルートー(ラテン語:Plūtō)は、ローマ神話における冥界を司る神[1]。ギリシア神話のハーデースがローマ神話に取り入れられたものである[1]。日本語では長母音記号を省略しプルト[2][3]、プルート[4]、プルトー[5]などともいう。
この名はギリシア語のプルートーン[1](プルトン[2][3]、Πλούτων, Plūtōn, 「富める者」の意)が転訛したもので、ハーデースの呼称の一つだった[1]。これをラテン語に訳したディース[3]またはディース・パテル (Dīs Pater) という名でも知られる[1]。
本来はギリシア神話の神であるため、神話はほとんどがハーデースのものである。後に死の神オルクスや慰霊の神フェブルウスと同一視された[1]。
他の分野での言及
冥王星 (Pluto) やプルトニウム (Plutonium) の語源である[4]。プルトニウムは、先に発見された放射性元素であるウランとネプツニウムがそれぞれ、その名前がウーラヌスに由来する天王星、ネプトゥーヌスに由来する海王星に因んで命名されたのを継承して、冥王星に因んで命名された。
出典
- ^ a b c d e f 高津春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』岩波書店、1960年、190,215,220頁。
- ^ a b マイケル・グラント、ジョン・ヘイゼル『ギリシア・ローマ神話事典』大修館書店、1988年、402頁。
- ^ a b c 伊藤照夫、小学館、日本大百科全書(ニッポニカ)『ハデス』 - コトバンク
- ^ a b 桜井弘「少女が名づけた天体の名前に由来する元素はどれでしょう?~天体と元素の物語(8)~」『月刊うちゅう』2023年4月号(第469号)、大阪市立科学館。16-18頁。
- ^ 松村一男『世界の神々の事典 - 神・精霊・英雄の神話と伝説 - 』学研〈Books Esoterica 事典シリーズ 5〉、2004年、ISBN 978-4-05-603367-0、132頁。
関連項目
- ディース・パテルのページへのリンク