タスクバーボタン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/09 20:32 UTC 版)
タスクバーの中にあり、実際のウインドウ表示と常に連動し、全体のウインドウ状態を常時把握・操作するための領域。アプリケーションソフトを起動したりフォルダを開くなどの操作で単一のウィンドウが起動されると、それと同時にアイコンが表示されたボタン(タスクスイッチ)が表示される。逆に開いていたウィンドウを閉じるとそれに合わせ対応するボタンも自動的に消える仕組みになっている。タスクバーは主にこのタスクバーボタンを提供するために生まれたものである。 ウインドウ数が増えて1段での表示限界を超えると2段目に続き、画面に表示できない段は自動で隠れて縦スクロールバーが出現するが、この場合は一覧性や操作性が悪化してしまう。Windows XPからはウインドウをたくさん開いたとき同じ種類のものをひとつにまとめる機能が盛り込まれた。だがまとめられたウインドウには直接表示や操作が出来なくなってしまうマイナス面もあるため、設定により従来の仕様に戻す事も可能となっている。 Windows 7ではタスクバーに大幅な変更が加えられ、タスクバーボタンにクイック起動のようなランチャー機能を統合した。結果として新しいタスクバーはmacOSのDockに似た外観と操作性を備えるようになった。タスクバーには実行中のアプリケーションがアイコンで表示され、よく使うアプリケーションのアイコンも同様にタスクバーに登録できる。ボタンの有無とウインドウ表示状況は必ずしも一致しなくなったが、アプリケーション実行前・実行中・実行後を問わず同じボタンから操作できるという統一性を持ち、直感的な操作性の向上が図られている。表示についてもタスクバーの幅が太くなっており、標準では従来より大きなアイコンが表示されるのみで名称表示がなくなった。 これらの変更により従来の仕様に慣れたユーザーには混乱を招き当初は不評を買っていた側面もあるが、従来の仕様が直感的ではないと感じていたユーザーや新規ユーザーなどにとってはわかりやすくなった面もあり、新たな標準仕様は主にこのようなユーザー層への配慮から行われたものと言える。なおこの新仕様はタスクバーの設定を変更することでほぼ従来通りに戻すことも可能である。フォルダツールバーの外部フローティング機能など一部で廃止された機能もあるが、概ね以前よりも自由度が高く柔軟性や利便性が増していることから、従来のユーザーにも徐々に受け入れられている。 ボタンを右クリックすると最大化・最小化・終了などの操作ができるコンテキストメニューが現れる。Windows 7ではこのメニューがジャンプリストと呼ばれる機能に置き換わり、アプリケーションごとに開いたファイルの履歴を表示したり、直接アプリケーションの操作(例えばWindows Media Playerなら再生・停止など)を行える場合もある。ジャンプリストの表示は右クリックだけでなく、左ボタンを上方向にドラッグ&ドロップするジェスチャーでも表示できる。またShiftを押しながら右クリックすると従来のメニューも表示できる。
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