セカンダリ電話
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/30 01:35 UTC 版)
通話品質クラスC以上で電話番号と設置場所の対応がとれないシステムは、050の識別番号の割り当てを受けることができる(次の「プライマリ電話」の項に示されている条件を満たさないと、通常の市外局番 (0AB - J) の割り当ては受けられない)。また、その多くは固定電話と併用して利用する「セカンダリ電話」(「第二電話」)とされる。特に、個人向け等(セカンダリ電話で050番号)の物については以下のような制限がある。なお法人向けのIPセントレックスなどでも050番号は使われているが、こちらは仕様が異なる。 050番号のIP電話サービスは、(専用IP網上で)通話品質クラスC以上が条件ではあるが、基本的に回線の帯域保証はなくベストエフォートである(通話セッション数の保証を含む。ただしインターネット経由と言う意味ではない)。そのため、回線の(一時的な)切断、ノイズ(特にADSL)や輻輳などが原因で、またさらには、回線事業者やISP (ITSP) における障害やメンテナンスなどが原因で、IP電話の掛け受けが出来なかったり、雑音が入ったりする可能性もある。 セカンダリ電話のIP電話では、サービスの利用可否に細かい区分がある。特に光ファイバーインターネット接続などに切り替えて、固定電話の利用を止めた場合に問題が顕在化することも多い。これらの利用可否は、技術的・制度的なものではなく、事業者側が、設備投資等の営業上の理由等から、固定電話の併用を前提とし、各種電話網との相互接続やサービス提供を実施していないためである。 利用できるサービス固定電話との発着信(※一部の直収電話を除く) 携帯電話・PHSとの発着信(※一部のPHS事業者を除く) 国際電話との発着信(※国際着信ができないものもある) IP電話 (0AB - J) との発着信(※一部のIP電話 (0AB - J) を除く) IP電話 (050) との発着信(※IP電話網間が相互接続《通話料無料または有料》されている場合に限る) ブラステルに限る:0120,0800への発信 OCNドットフォンに限る:ntt comが発行する0120,0570番への発信 利用できないサービス(※一部事業者で一部可能なものもある)110/118/119番を始めとする各種特番 (1xx) フリーダイヤル類 (0xx0,brastelでは0120,0800への発信はOK) 電話付加機能(キャッチホン他) 自動船舶電話 船舶電話 衛星電話 これらの番号の通話はNTT電話網を使用して通話することができる。ただし通話料がかかる。強制的に0を4回付けると自動的にNTT電話網から通話できる。この方法はIP電話が停電又は故障の場合の方法である。ただし契約電話会社から通話料あり。※サービスの利用可否、および利用可否の一部除外対象は、それぞれIP電話事業者ごと、および除外対象事業者との組み合わせごとに異なる。 なお2003年から2005年にかけて、セカンダリ電話であるような050のIP電話において、緊急通報(110/118/119番など)を可能とするような技術的・制度的検討が総務省等でなされている。
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