スピノザとライプニッツとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > スピノザとライプニッツの意味・解説 

スピノザとライプニッツ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/25 02:00 UTC 版)

心身問題」の記事における「スピノザとライプニッツ」の解説

スピノザは、『エチカ』(1677年)の中で、デカルト批判した。 「 「これがかの有名な人の見解である。もしこの見解これほど尖鋭でなかったならば、私はそれがかくも偉大な人から出たとは殆んど信じなかったであろう」 」 スピノザ非難する理由はこうである。 「 「一体彼〔デカルト〕は、精神身体との結合如何に解しているのか。……彼は精神身体から裁然と区別して考えていたので、この結合についても、また精神自身についても、何ら特別な原因を示すことが出来ないで、全宇宙の原因へ、即ち神へ、避難所求めざるを得なかったのである」 」 心身問題対すスピノザ解決策は、「観念秩序連結物の秩序連結同一である(Ordo et connexio idearum idem est, ac ordo et connexio rerum.)」という物心平行論、従って心身平行論である。つまり現実の円と、この円の観念とは「同一物であり、それが異な属性によって説明されるのである。「人間精神構成する観念対象身体である」。従って、「我々の精神対象存在せる身体であって、他の何物でもない」。そして存在せる身体の観念人間精神である。同一人間存在を、思惟という属性の下に解すれば精神」であり、延長という属性の下に解すれば身体」である。従って「我々の身体の能動と受動秩序は、本性上、精神能動と受動秩序同時である」。 これに対してライプニッツ心身問題有名な予定調和説」によって説明した。「精神身体とが一致するのは、あらゆる実体の間に存する予定調和による為であり、それはまた実体元来悉く同一宇宙表現だからである」。ライプニッツは、心身関係を二つ時計比喩説明する時計製作者が優秀であればあるほど、相互に何の因果関係もない二つ時計が、時刻がぴったり完全に一致するように製作可能である。ましてそれが神であれば、それは完全無欠である。「今この二つ時計代りに、精神身体とを置いて見る」。精神身体との間には、デカルト明らかにたように何の相互作用実際に存しないにも拘らず、神の予定調和によって、心身間の相互関係は、あたかも直接対応し合っているかのように成立するライプニッツによると、予定調和説とは「神が初めに精神又は他のあらゆる事象統一体を創造した際に、その精神生ず全てのことが、精神そのものから見ると完全な自発性によっていながら、しかも外界事象と完全な適合保って精神そのもの奥底から出てくるような具合にしておいたのである」とする説である。 しかし、ライプニッツ予定調和による心身問題説明神学的な想定による説明であり、それ以上解明不可能であり、少しも生産的な考察もたらさない

※この「スピノザとライプニッツ」の解説は、「心身問題」の解説の一部です。
「スピノザとライプニッツ」を含む「心身問題」の記事については、「心身問題」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「スピノザとライプニッツ」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「スピノザとライプニッツ」の関連用語

スピノザとライプニッツのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



スピノザとライプニッツのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの心身問題 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS