スピノザや汎神論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/16 07:32 UTC 版)
スピノザのように、汎神論を唱える一元論者もいるが、全ての一元論者が汎神論を唱えるわけではない。排他的一元論者は、汎神論者のいう世界や神は存在しないと考えている。また理神論を唱える一元論者もいる。万有在神論的な一元論の場合、万能で完全に浸透した一神教的神が、世界に内在し、かつ超越的にも実在していると信じる。 自然崇拝や自然神秘主義は、しばしば汎神論と混同されることがある。専門家の一人であるハロルド・ウッド(Universal Pantheist Societyの創設者)は、汎神論哲学においてスピノザが神と自然を同一視していたことは、環境倫理に関心を持つ自称汎神論者の最近の考えとは大きく異なると指摘している。彼が自分の世界観を表すのに使った「自然」という言葉は、現代科学の「自然」とは大きく異なる。汎神論者を名乗る自然神秘主義者たちは、「自然」を(人工的に作られた環境ではなく)限られた自然環境を指す言葉として使っている。このような「自然」の使い方は、スピノザや他の汎神論者が自然法則や物理世界の現象全体を説明する際に使っていた広い意味での「自然」とは異なる。
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