サッカーチャレンジ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/11 08:42 UTC 版)
改造可能な市販ロボット等を使って2対2のサッカー競技でロボット単体の性能や、チームプレイを競う。現在日本国内では、交流の機会が少なくなるとの理由から1対1は行われていない。2対2で使用するロボットについては、直径22cm×高さ22cmの円筒形に収まるサイズにしなくてはならない。部門はライトウェイトリーグとオープンリーグの二つに分かれ、ライトウェイトリーグは1.1kgの、オープンリーグは2.4kgまでの重量制限がある。赤外線パルスを発光するボールを使用するため、ロボットはボールを見つけるための赤外線センサや壁を探知するセンサなどを搭載する。ほとんどのロボットがマイコンを搭載しており、パソコンでプログラムを作成して自律制御させる。小学生年代からこの様な制御技術を扱うため、実際には対応したロボットキットを使うケースが多い。が、最近では市販のマイコンボードで制御を行い、オムニホイールやソレノイドを用いたキッカーやロボットとボールを固定させるドリブラーを組み込んだ高度なロボットを製作する子供も増えてきている。又、ルール規定違反だが保護者の援助を受けて違反出場するチームも多々ある。 2008年のRoboCup 2008 Suzhouより、GEN2と呼ばれる従来のジュニアサッカーリーグのフィールドから内壁を無くしたフィールドで試験的に試合が行われている。GEN2のフィールドでは、従来、壁のあったスペースの外側に30cmのアウトエリアと呼ばれるゾーンが出来、ゴールが黄色と青色で着色されている。床は左サイド、右サイド、ゴール前で色分けされている。ゴールが黄色と青色で着色されるようになった事で、ロボットの混乱を避けるためルール上でロボットを黄色又は青色で着色する事は禁止され、その色の衣服を着用する事も禁止になった。また2009年のグラーツ世界大会より、GEN2を改良したField Bという競技が公式に開始されている。Field Bは内壁が存在しない事や、ゴールが黄色と青色で着色されているのはGEN2と同様だが、床が緑色のカーペットになり、アウトエリアの境界線が20mmの白い線でマーキングされるようになって、画像認識などの新しい技術を取り入れる事が考えられるようになった。 2013年のアイントホーフェン世界大会からは、相手ロボットや審判に危害を加えうる強力なロボットを減らすために、アウトエリアにロボットが完全に出ると1分間退場のペナルティが課せられるルールが作られ高度な制御が必要とされるようになった。2016年の世界大会では試験的に赤外線ボールに変わるオレンジボールでの試合が導入される予定。(両試合チームの同意が必要) また、日本国内だけでの日本リーグでは、ビギナーズ(旧Aコート)という、アウトエリアと呼ばれるゾーンがなく壁である、駆動モーター(ドリブラーやキッカーは含まれない)が二つ、電力が9Vまでなど初心者にとって作りやすいロボットで戦う部門もある。なお、日本大会に出場したチームはこの部門には出場できない。
※この「サッカーチャレンジ」の解説は、「ロボカップ」の解説の一部です。
「サッカーチャレンジ」を含む「ロボカップ」の記事については、「ロボカップ」の概要を参照ください。
- サッカーチャレンジのページへのリンク