ゴア家への公爵位叙爵
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/02 04:10 UTC 版)
「サザーランド公爵」の記事における「ゴア家への公爵位叙爵」の解説
ヨークシャー・スティッテナム(Stittenham)の地主でヨークシャーのシェリフを務めたトマス・ゴア(英語版)(1584–1665)は、1620年6月2日にイングランド準男爵位の(ヨーク州におけるスティッテナムの)準男爵(Baronet "of Sittenham in the County of York")に叙された。彼はイングランド内戦中に王党派として戦った。 その息子で2代準男爵位を継承したトマス・ゴア(英語版)はフランセス・ルーソンと結婚した。その間の次男で第4代準男爵位を継承したウィリアム・ルーソン=ゴア(英語版)は、1668年に母方の大叔父リチャード・ルーソン(英語版)からトレンサム(英語版)とリリーズホール(英語版)の土地を相続した際に「ルーソン=ゴア(Leveson-Gower)」の二重姓に改名した。また彼はニューカッスル=アンダー=ライン選挙区(英語版)などから選出されて庶民院議員を務めた。 その息子である5代準男爵ジョン・ルーソン=ゴア(英語版)(1675–1709)もニューカッスル=アンダー=ライン選挙区選出の庶民院議員を務め、1703年3月16日にはイングランド貴族爵位ヨーク州におけるスティッテナムのゴア男爵(Baron Gower of Sittenham in the County of York)に叙せられ、貴族院議員に転じた。 その息子の第2代ゴア男爵ジョン・ルーソン=ゴア(1694–1754)もトーリー党の政治家として活躍し、ヘンリー・ペラムの内閣において王璽尚書を務めた。その在職中の1746年7月8日にグレートブリテン貴族爵位スタッフォード州におけるトレンサムのトレンサム子爵(Viscount Trentham, of Trentham in the County of Stafford)とゴア伯爵(Earl Gower)に叙せられた。 その息子である第2代ゴア伯爵グランヴィル・ルーソン=ゴア(1721–1803)は、閣僚職を歴任し、1786年3月1日にグレートブリテン貴族爵位スタッフォード侯爵(Marquess of Stafford)に叙せられた。 その息子である第2代スタッフォード侯爵ジョージ・グランヴィル・ルーソン=ゴア(1758–1833)は、1230年創設という歴史あるスコットランド貴族サザーランド伯爵家の女性当主エリザベス(1765-1839)と結婚し、その関係から1833年1月28日にサザーランド公爵(Duke of Sutherland)に叙せられた。彼の代にルーソン=ゴア家は最盛期を迎え、イングランド・スコットランドに広大な土地を所有する大地主として君臨した。その地代総額は大陸の小国君主をも凌駕する20万ポンドにも達していた。ちなみに彼の弟グランヴィル・ルーソン=ゴアも兄と別にグランヴィル伯爵に叙されて貴族となっている。 初代サザーランド公とエリザベスの長男ジョージ・サザーランド=ルーソン=ゴア(1786–1861)は父から第2代サザーランド公爵位を、母から第20代サザーランド伯爵位を継承した。以降サザーランド伯爵位はサザーランド公爵位所有者によって5代公まで継承された。 また、1861年には3代公ジョージ(1828-1892)の妻アンが連合王国貴族爵位のクロマーティ女伯爵(Countess of Cromartie)に叙せられたが、この爵位は夫妻のヤンガーソン及び長女に継承を求めるものであったため、公爵位と継承者が一になることはなかった。
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