クヌースのユーモア
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/26 16:21 UTC 版)
「ドナルド・クヌース」の記事における「クヌースのユーモア」の解説
クヌースはプログラマとしても有名で、専門的ユーモアでも知られている。 彼は自身の著作の間違いやタイポに対して 2.56ドルを支払うとしている。この金額は256ペニーが1(16進数)ドルになるということで決められた。また、「価値ある示唆」に対しては0.32ドルを支払う。なお、3:16 Bible Texts Illuminated の間違いに関しては 3.16ドルを支払うことになっている。MIT の Technology Review によれば、これらの賞金の小切手は「コンピュータ界の最高の栄誉」だという。ただし2008年、実際の小切手を送ることは止め、架空の銀行「サンセリフ銀行」の預金証明書を送ることにした。 彼は自身のソフトウェアに「上記コードのバグに注意; 正しいことは確認したが使ってみたことはない」と警告を入れたことがある。 Concrete Mathematics の序文より: クヌースが Concrete Mathematics をスタンフォードで最初に教えたとき、彼はその奇妙なタイトルについて「この数学コースは決してソフトではない」という意味であると説明した。実際、誤解した土木工学などの学生が講義室にやってきて、静かに帰っていったという。 クヌースは1957年、"Potrzebie System of Weights and Measures"(度量衡のPotrzebieシステム)というタイトルで学内雑誌に科学論文を発表した。その中で長さの基本単位を MAD誌(アメリカのユーモア雑誌)の26号の厚さとし、力の基本単位を "whatmeworry" とした。MAD誌はこの記事を買い取り、1957年6月号 (#33) に掲載した。 クヌースの "The Complexity of Songs"(歌の計算複雑性)という論文は計算機科学の学会誌に2回掲載された。 The Art of Computer Programming 第3巻の索引には "Royalties, use of, 405" という行がある。しかし405ページを見ても著作権使用料 (Royalty) に関する記述はなく、図2として "organ-pipe arrangement"(オルガン-パイプ配置)の図がある。彼の自宅のパイプオルガンは同書の著作権使用料で購入したのであった。 TeX のバージョン番号は、3, 3.1, 3.14, … というように円周率 π に近づいている。METAFONTのバージョン番号は同様にネイピア数 e に近づいている。 Computers and Typesetting シリーズの全ての付録は、付録を識別する文字から始まるタイトルになっている。 TUG 2010 Conference にて、クヌースは XML をベースとした TeX の後継 "iTeX" を発表した。任意の縮尺の無理数単位、3Dプリンティング、アニメーション、ステレオ音声などをサポートするとしている。
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