キャベンディッシュ (Cavendish, Henry)
キャベンディッシュという人は
イギリス、ニースで大貴族の息子として生まれ、2歳で母親を亡くした。 ケンブリッジ大学に入学するが卒業はせず、ロンドンの父のもとに住み着いて実験をはじめる。 叔父の死により莫大な遺産を相続した。 並外れた実験家で多くの研究業績をあげるが奇人ぶりも並外れだったそうである。 大の女嫌いで生涯独身、科学者仲間ですら必要なときのみ、限られた人とだけしか接しなかった。
彼の功績は死後約100年後、キャベンディッシュ研究所初代所長のマクスウェルによって整理され、1879年に刊行された。 有名なものでは水素の発見、帯電体の斥力・吸引力(クーロンの法則と同じ)、火花放電の強さは電圧よりも電流に関係するなどなどがある。
キャベンディッシュの主な経歴
1766年、水素を発見する。 ある種の金属に酸を作用させると、非常に燃えやすい気体が発生することに気がついた。 当初は”火の空気”と呼んでおり、密度が空気の1/14しかないことも発見している。
1773年、静電容量の概念を確立する。 蓄電器の容量・誘電率・電圧・電気分布の概念を確立。 蓄電器に蓄えられる電気量が電極の面積に比例し、介在物の厚さに反比例すること、 介在物としては、空気より誘電率が大きい物質が数多く存在することを発見する。
1784年、水素と水の関係を発見する。 水素を容器内で燃焼させると容器の冷たい部分に液滴が付着した。 この液体を調べたところ正体は水であり、水素と酸素が化合して水になるとキャベンディッシュは結論する。 この実験を耳にしたラヴォアジェは”水をつくるもの”を意味するギリシャ語から水素(hydrogen)と名づけた。
ヘンリー・キャベンディッシュ
気体や電気について重要な発見をしたが、それらは自分の私的財産であると言って生存中に発表したものは2件のみである。 にもかかわらず1760年にはロンドン王立協会の会員になり、1766年にはコプリ・メダルを受賞し、1803年にはフランス科学アカデミーの8名しか選ばれない外国会員の一人に選ばれている。
キャベンディッシュと同じ種類の言葉
化学者に関連する言葉 | カニッツァーロ カロザーズ キャベンディッシュ ギッブス ケクレ |
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