オープニングテーマおよび劇伴音楽
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 11:36 UTC 版)
「アドベンチャー・タイム」の記事における「オープニングテーマおよび劇伴音楽」の解説
当初ウォードが考え書き起こしたオープニング映像のラフ画は、クレイジーで下らないスケッチが連続するもので、これから始まるへんてこな冒険のテーマを暗喩する内容となっていた。 具体的に言うと、「キャラクターがでたらめにお化けやモンスターを殴ったり、あちこち跳ねまわったりするもので、最後は核爆弾の落下でしめる」といったもので、このバージョンについてウォードは後に凄く馬鹿らしいと振り返っている。 彼はこのバージョンをカートゥーン ネットワークに送ったが、好意的な返事は来なかった。そこで彼は『ゆかいなブレディー家』のオープニングに似た、より写実的なバージョンを描いた。完成したバージョンは、『ザ・シンプソンズ』や『ピーウィーのプレイハウス』のように、ウー大陸のあちこちを行き来するようにカメラが移動しシンセサイザーの音色がゆっくりと上がっていき、フィンとジェイクが互いの拳をあてて、音が途切れたところからメインテーマが始まる。オープニングのアニメーション制作は、まずウォードがラフ画を描き、それをレイアウト担当者に手渡し、より具体的な絵へと発展させていくという手法がとられている。オープニングのアニメーションのうち、パット・マクヘイルはアイスキングの登場シーンで彼に特徴的な笑みをさせた。その一方で、制作スタッフは吸血鬼のマーセリンの影をきちんと入れるのに苦労した。メインテーマが始まった後に、単色の背景にフィンとジェイクの顔の横にそれぞれの役名が出てくる場面について、ウォードは2007年の映画『スーパーバッド 童貞ウォーズ』のへのオマージュが含まれていると話している。そのシーンは番組放送前、一度修正を受けた。 主題歌である "Adventure Time"において、ウォードは歌唱のほかにもウクレレで参加している。この主題歌はパイロット版でも用いられていたが、その時使用された楽器はウクレレではなくギターだった。ウォード曰く、ウクレレの音色は高いため、彼自身も高い声で歌っており、彼は「ウクレレに合わせようと努力した」と振り返っている。クレジットが流れる場面で使用されるのは、オープニングのテンポを上げたバージョンであった。このことについて、ウォードは、「オープニングテーマの収録はアニメ制作スタジオで行われ、使われたマイクもちっぽけなものだった。私たちはテーマソングを収録した後、編集し、完成したものをカートゥーンネットワークに送りました。その後、試しにまた録音してみたけど、どうも気に入らなくて…テンポを上げたバージョンの方が気に入っていたんです」と振り返っている。なお、日本語版はフィン役の朴璐美とジェイク役の斎藤志郎が歌っている。 この番組のBGMの多くが『シューシュー言う音やギシギシいう音』に満ちている理由について、ウォードは番組のメイン作曲家であるケイシー・ベイシッチスがアパートの一室に海賊船を建てその中に住んでおり海賊船の床板の軋みといった様々な音に囲まれて過ごしているからであると話している。番組が進むにつれ、ベイシッチスの友人であるティム・キーファーがサブ作曲家として参加し、現在では二人で作曲するという体制をとっている。 この番組には多くの劇中歌が用いられており、原語版における多くのキャラクターソングは出演者本人が歌っている。マーセリンの "I'm Just Your Problem"やフィンの "All Gummed Up Inside"といったようにキャラクターソングの多くは劇中における彼らの感情を表した内容である。前述のとおり、劇伴はキーファーとベイシッチスが製作しているが、劇中でキャラクターが歌う歌はストーリーボードの担当者が製作することが多い。たとえば、『パパは魔王』(原題:"It Came From the Nightosphere")でマーセリンが歌った"Fry Song"は、その回のストーリーボードの担当者であるレベッカ・シュガーが制作した。『パパは魔王』制作中、ウォードがビートボックスを行いシュガーがウクレレで奏でる形で、二人で"Fry Song"を演奏した。最終的に『パパは魔王』は放送されたが、シュガーはその演奏について、すごくひやひやするような体験だったと振り返っている。 製作会社であるフレドレター・スタジオは、デモ版やキャラクターソングのフルバージョンの投稿を行っている。
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