イギリス海軍のQシップとは? わかりやすく解説

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イギリス海軍のQシップ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 00:03 UTC 版)

Qシップ」の記事における「イギリス海軍のQシップ」の解説

第一次世界大戦時イギリスドイツ海軍潜水艦Uボート)による通商破壊多く輸送船撃沈され、苦境に陥っていた。Uボート武装高価弾数少な魚雷のほかに艦載砲有しており、弱体な輸送船攻撃する際は魚雷節約のため浮上砲撃を行うことが多かった。特に相手商船中立国の船の場合には事前に禁制品積んでいないか確認したり、乗組員退避時間与えたりする必要があったために、攻撃前に船舶前に浮上して警告するのが常であったイギリスはこれを逆手にとって商船漁船大砲積んでUボート対抗することにした。これがQシップである。 Qシップ様々な民間の船に大砲積んだもので、排水量寸法一定しない乗り組んでいたのは大砲扱える海軍軍人であったが、商船であることを意識させるため軍服着用しなかった。また、普段中立国の船旗を掲げてUボート油断させ、Uボート攻撃する直前英国旗掲げて正体明かすことで戦時国際法違反回避した実戦投入されたQシップ戦果は、それほど芳しくなかった1917年8月投入後、わずか1週間で3隻が何の成果も無いまま撃沈された。初期油断していたUボート比較容易に撃沈できたが[要出典]、Qシップ正規軍のような装甲を持たなかったので返り討ち遭うこともしばしばであったしかしながらQシップ安価なであったため、高価なUボート相撃ちになって十分な戦果であると考えられた。 また、イギリス海軍では、上記のような徴用船改装Qシップのほかに、小型貨物船酷似し外見として設計され正規軍艦のPC哨戒スループen)までも建造している。既製フラワー級スループ中にも商船風に改装されQシップとして運用された例が見られるQシップ存在によってドイツ海軍浮上砲撃による通商破壊止め魚雷による無制限攻撃無制限潜水艦作戦)を行うこととした。これによってQシップ損害馬鹿にならなくなったが、Uボート活動時間当たりの撃沈数を減らすことができた。加えて中立国の船にすら無警告での攻撃始めた事でルシタニア号悲劇起きアメリカ合衆国参戦大戦終結に向かうこととなる。 イギリス海軍は、第二次世界大戦初期にも再びドイツUボート悩まされQシップ投入したが、効果乏しく1941年末には使用中止した

※この「イギリス海軍のQシップ」の解説は、「Qシップ」の解説の一部です。
「イギリス海軍のQシップ」を含む「Qシップ」の記事については、「Qシップ」の概要を参照ください。

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