アングロ・コンサーティーナ
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「コンサーティーナ」の記事における「アングロ・コンサーティーナ」の解説
ダイアトニック式(押し引き異音式)。1850年代初頭にイギリスのジョージ・ジョーンズ (George Jones,1832-1919) が開発した。 本来の名称はアングロ・ジャーマン・コンサーティーナ(英国系ドイツ式コンサーティーナ=英独折衷式コンサーティーナ)と言うが、単に「アングロ・コンサーティーナ」と呼ぶことが多い。イングリッシュ・コンサーティーナを土台にして、「リヒター配列」(ハーモニカや、ドイツ式のダイアトニック系蛇腹楽器で採用された音の配列法)を採用したことからの命名である。 ダイアトニック式のコンサーティーナは、普通のハーモニカと同様、一台の楽器で出せる半音の数は限られる。例えばC調の一列ボタン式(ボタン数は10個前後)なら、ピアノでいう白鍵に相当する音階しか鳴らせない。C/G調の二列ボタン式(ボタン数は20個前後)なら、半音はF♯も出せるようになる。三列ボタン式(ボタン数は30個から40個前後まで)なら、ほとんどの半音をカバーできるので「セミ・クロマティック式」ないし「アングロ・クロマティック式」とも呼ばれる。 押し引き異音式は、出せる半音の数が限られているぶん、奏法は簡単で独習が可能である。そのため、世界各地の民俗音楽などで、よく使われる。また蛇腹を激しく押し引きするため、アイルランド音楽のメリハリのある曲を素早く演奏するのにも適している。 アングロ・コンサーティーナの外見上の特徴は、左右の板面にパーム・レスト(手のひらを置くための横木の台)とハンド・ストラップ(手のひらをくぐらせるベルト)があることで、それによってイングリッシュ・コンサーティーナと見分けることができる。 左右の手の、親指を除く計8本の指でボタン鍵盤を弾く。左右の親指は、ハンド・ストラップの外に出ているため、動きに制約がある。左手の親指は、ドローンのボタンがある機種ではそれを押して鳴らすのに使うが、ドローンのボタンが無い機種(30ボタン以下の機種など)では使わない。右手の親指はエアバルブ・ボタン(空気抜きボタン)の操作に使う。アングロは、ボタン鍵盤の操作に使える指の数が比較的多く、また、ボタン鍵盤の配列も右手は高音で左手は低音に分かれているため、メロディーと和音伴奏を同時に弾くことも比較的容易である。
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コンサーティーナ入門 演奏の動画や、和音伴奏のしかたの解説など。 Irish Flute and Anglo Concertina アイリッシュの曲の演奏の視聴や、各メーカーごとの音色の違いも視聴できる。 ダイアトニック・アコとコンサーティーナについて 演奏の動画など。
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