アメリカ海軍のためのVTXプログラム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/23 15:48 UTC 版)
「アルファジェット (航空機)」の記事における「アメリカ海軍のためのVTXプログラム」の解説
「T-45 (航空機)」も参照 1970年代中盤より、アメリカ海軍は新しいジェット艦上練習機を求めていた。これはTA-4高等練習機と旧式化したT-2 バックアイ中間練習機の二つの役割を統合する計画であり、VTX-TS(Next Trainer-Training System)計画と呼称され、1978年より開始された。 ダッソーとドルニエはアルファジェットAの海軍バージョンを提案し、ロッキードが2社との提携を望んだ。 1978年7月24日、ロッキードとAMD-BA(Avions Marcel Dassault-Breguet Aviation)&ドルニエの間で協定が取り交わされた。 ロッキードが契約を勝ち取った場合、350機の生産を米国とAMD-BAで分担するというものであった。 また、チュルボメカ/SNECMAラルザックエンジンの生産はオハイオのテレダインCAE社が担当する事になった。 機体にはいくつかの変更が求められた。 空母で運用するための、ノーズギアへのランチバーの追加 改造したノーズギアを収納するための、空力特性が変わらない範囲での機首の大型化と延長 降着装置の強化とそれに伴う機体下面構造の変更 アレスティングフック(これは既に装備されており、部分的に解決していた) 1980年9月8日から25日の間、スペシャルカラーに彩られたアルファジェットA58(F-ZVAB)が米国を訪問した。 A58の飛行時間は18日間で88回、100時間を超え、67人の米軍パイロットが搭乗した。 デモツアーの期間中、米軍のパイロットは従来機種との燃費の比較を進めており、結果、T-2C・TA-4F両機種に対して約2倍の燃費効率の良さが実証された。 地上での着艦シミュレーションではその安定性が評価された。片発での操縦性も申し分無いとされた。 選定において、アルファジェットは、ノースアメリカン/ロックウェル T-2発展型、アエルマッキ MB-339、GD案、グラマン&ビーチ案、ノースロップ&ヴォート案に勝ち抜き、残るライバルはマクドネル・ダグラス/BAe ホークだけであった。 1981年11月、アメリカの産業政策上の理由から、最終的に選ばれたのはホークであった。
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