アポ・ニッコール後期型
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「ニコン産業用・特殊用レンズの一覧」の記事における「アポ・ニッコール後期型」の解説
1961年9月21日以降出図された製品は絞りを挟んで完全対称のダイアリート型4群4枚となっている。色収差補正波長域380-750nm。焦点距離はmm表記では中途半端な数字に見えるが、ヤード・ポンド法の北米市場を強く意識したものであった。 全品が特殊形状絞りやシートフィルターを差し込むためのウォーターハウス絞りスロットを備えている。後期型アポ・ニッコールのほとんどの物が、絞り環が大きく張り出した傘状の形状をしており、レンズ取り付け座金を紛失しても、カメラなどに取り付けられるように、絞り環にねじ穴が開けられている。1970年代には写真製版のみならず、大型写真館にも意欲的に販売された、そのためコパル#3などのレンズシャッターに取り付けされたものも市場にあった。販売当初の後期型アポ・ニッコールも前期型と同様に専用木箱に入れられ多数の付属品が同梱されていたが、後に紙箱パッケージとなり、差し込みフィルターなどのアクセサリは含まれず、樹脂製の前後かぶせキャップ、座金および座金取り付けねじのみで販売された。 栃木ニコンへの電話取材で、1984年にアポ・ニッコール全品種の製造が終了したとされている。しかしながら1988年に社名変更した株式会社ニコン名の検査証が付属したレンズが多数存在しており、製品の販売はその後も継続して行われたことがわかっている。 ニコンの社内基準でアポクロマートであるとしてアポを名乗る大判用ニッコールは、ほかに大判用ニッコールAMシリーズがあるが、これらはオルソメター型を基本とした光学系から見て、アポ・ニッコールの後継ではなく、アポ・エル・ニッコールの系譜といえる。 アポ・ニッコール180mmF9 - 7インチ。φ53mmP=0.75ねじマウント。イメージサークルφ300mm。アタッチメントはφ44mmP=0.5(前側)φ47mmP=0.5(後側)ねじ込み。 アポ・ニッコール240mmF9 - 9.5インチ。φ53mmP=0.75ねじマウント。イメージサークルφ410mm。アタッチメントはφ47mmP=0.5ねじ込み。鏡胴の外形寸法は180mmと同一。 アポ・ニッコール305mmF9 - 12インチ。φ72mmP=1.0mmねじマウント。イメージサークルφ520mm。アタッチメントはφ64mmP=0.75(前側)φ67mmP=0.75(後側)ねじ込み。 アポ・ニッコール360mmF9 - 14インチ。φ72mmP=1.0mmねじマウント。イメージサークルφ600mm。アタッチメントはφ67mmP=0.75ねじ込み。 アポ・ニッコール420mmF9 - 16.5インチ。φ90mmP=1.0mmねじマウント。イメージサークルφ710mm。アタッチメントはφ86mmP=0.75ねじ込み。 アポ・ニッコール455mmF9 - 18インチ。φ90mmP=1.0mmねじマウント。イメージサークルφ770mm。アタッチメントはφ86mmP=0.75ねじ込み。 アポ・ニッコール480mmF9 - 19インチ。φ90mmP=1.0mmねじマウント。イメージサークルφ820mm。アタッチメントはφ86mmP=0.75ねじ込み。 アポ・ニッコール610mmF11 - 24インチ。φ110mmP=1.0mmねじマウント。イメージサークルφ1030mm。アタッチメントはφ105mmP=0.75ねじ込み。 アポ・ニッコール760mmF11 - 30インチ。φ110mmP=1.0mmねじマウント。イメージサークルφ1170mm。アタッチメントはφ105mmP=0.75ねじ込み。 アポ・ニッコール890mmF11 - 35インチ。φ162mmP=1.5mmねじマウント。イメージサークルφ1360mm。アタッチメントはφ153mmP=1ねじ込み。 アポ・ニッコール1210mmF12.5 - 47.5インチ。φ162mmP=1.5mmねじマウント。イメージサークルφ1750mm。アタッチメントはφ153mmP=1ねじ込み。 アポ・ニッコール1780mmF14 - 70インチ。φ213mmP=1.5mmねじマウント。イメージサークルφ2310mm。アタッチメントはφ153mmP=1ねじ込み。
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