ほえろボボとは? わかりやすく解説

ほえろブンブン

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/12 16:09 UTC 版)

ほえろブンブン
ジャンル 冒険動物漫画
漫画:ほえろボボ
作者 村野守美
出版社 虫プロダクション
掲載誌 COM
レーベル COMコミックス
発表号 1971年9月号 - 1972年3月号[1]
話数 全6話
アニメ:ほえろブンブン
監督 大町繁
脚本 鳥海尽三三宅直子
音楽 角田圭伊悟、上野哲生
アニメーション制作 株式会社ワコープロ
放送局 東京12チャンネル(現:テレビ東京)他
放送期間 1980年10月9日 - 1981年7月9日
話数 全39話
映画:ほえろブンブン
監督 平田敏夫
制作 マッドハウス
封切日 1987年4月4日
上映時間 65分
テンプレート - ノート

ほえろブンブン』は、「COM」等で連載されていた村野守美による日本の漫画作品(原題は『ほえろボボ』)、およびこれを原作とする和光プロダクション制作のテレビアニメ、マッドハウス制作の劇場アニメである。

当初は「ほえろボボ」というタイトルであったが、一部地域において放送コードに抵触する惧れがあったため、テレビアニメ化に際して「ほえろブンブン」に変更された。

概要

本作は、小さな雄の子犬・ブンブンの冒険と成長を描いた冒険漫画である。

『ほえろボボ』のタイトルで「COM」及び「COMコミックス」1971年9月号から1972年3月号にかけて第1部が連載された。第2部の連載はされることなく作者の村野が2011年3月7日に死去した[2]ため本作は絶筆の作品となった。

「COM」「COMコミックス」での連載後、「週刊少年マガジン」1972年7月9日号(29号)から9月10日号(39号)にかけてリメイク版(舞台が日本に変わるなど設定が変更されている)が連載されたほか、「月刊テレビランド」1973年3月号から9月号にかけて2度目のリメイク版が連載されている。 後に村野は、「COM」「COMコミックス」に連載されたものが本編で、他誌に連載されたものは別伝であると語っている。

その後、1981年にテレビアニメ化されたのに伴い、「ほえろブンブン」とタイトルを変えて3度目のリメイク版が「テレビランド」「中日新聞」「東京新聞」に連載された。

ストーリー

生まれてすぐ飼い主に捨てられた小さな雄の子犬・ブンブン。ブンブンは母犬を探す旅路の中で、優しい老犬・ノラや他の犬達と出逢い、逞しく成長してゆく。果たして彼は、無事母犬に再会できるのであろうか?

飼い主である謎の男は闘犬ブリーダーであり、アラスカホッキョクグマに勝てる最強のマスチーフ犬に鍛え上げるために、わざとブンブンを野良犬の社会に放ったのだった。

単行本

  • Grand comics「ほえろボボ〈第一部〉」全1巻(1978年、翠楊社)※COM版
  • アクションコミックス「ほえろブンブン」全2巻(1980年、双葉社)※COM版に加筆修正を加えたもの
  • ヒーローコミックス「ほえろブンブン」全3巻(1980年、日本文芸社)※東京新聞ほか版
  • 電子書籍「ほえろブンブン」全4巻(2000年、eBookJapan)※東京新聞ほか版

アニメ版

以下のアニメ作品が制作されている。それぞれにストーリーの繋がりは全くない。

企画書・パイロットフィルム

ほえろボボ

1972年頃によみうりテレビで企画されていたが、諸般の事情で幻に終わった企画。早稲田大学演劇博物館に企画書が所蔵されている。1973年には本作のリメイク版が連載されていた「テレビランド」において「テレビ化決定」との煽り文句が掲載されていた。 本企画との関連性は不明であるが、ナックのフィルム倉庫には「ボボ」と書かれたパイロット版のフィルムが所蔵されている。[3]。なお、よみうりテレビとナックは前年に「いじわるばあさん」において手を組んでいる。

のら犬ペスの冒険

ナックの企画・制作によるパイロットフィルム。2000年代初頭にニューシネマジャパンから発売されたDVD「アニメの王国・ドナルドダック」および2021年にベストフィールドから発売された『チャージマン研!』のBlu-ray付属の特典DVDに収録[4][5]。 前述の理由により、今作では「ボボ」から「ペス」にタイトルが変更されている。作中には「BOBO」と書かれたタイヤが登場するシーンが存在し、原作が「ほえろボボ」であることを示唆している。また、ペスの声を野沢雅子が演じている。

テレビアニメ

ほえろブンブン(単発特番)

東京12チャンネル(現:テレビ東京)にて1980年4月2日にアニメ特番として放送された。和光プロダクション制作。30分ものが3本のオムニバス形式で[6]、テレビシリーズとのストーリー上の繋がりは無い。映像ソフト化はされていない。

ほえろブンブン(テレビシリーズ)

特番の好評を受けて、1980年10月9日から翌年7月9日まで、週一放送のレギュラー番組としてお菓子メーカー・ギンビス一社提供で放送された。全38話。放送時間は、木曜 19時00分 - 19時30分[7]

全話の映像ソフト化はされていないが、総集編の形でVHSやDVDが発売されている。なお、2001年にAT-Xキッズステーションにて再放送が行われたことがある[8]

キャスト

その他 - 藤本譲池田勝屋良有作たてかべ和也前田敏子武藤礼子向殿あさみ二又一成名取幸政西村知道石丸博也潘恵子千葉繁、他

スタッフ
※なお、OPクレジットには表示されないが、『中日新聞』と『東京新聞』の日曜版にも連載されていた。
  • 企画 - 高橋澄夫和光プロダクション
  • プロデューサー - 江津兵太(東京12チャンネル)、郷田三郎(和光プロダクション)
  • 制作デスク - 杉山健児
  • 脚本 - 鳥海尽三、海老沼三郎、三宅直子、山中延高、雨宮雄児、中原朗 他
  • チーフディレクター、演出 - 大町繁
  • サブ・ディレクター - 正木修一
  • 作画監督 - 昆進之介、森安夫、鈴木英二、篠田章、鈴木康彦
  • 原画 - 平山則夫、鈴木康彦、井上和夫、外山一博、原完治、箕輪美恵子、田渕正三、アド・コスモ
  • 動画 - 滑川悟、林田雅子、正井融、小山規、堀田繁夫、佐藤隆幸、土肥一宏、堀口元気、中島京子、福山正敏、佐々木真由美、只野和子、荒木理恵、臼井孝二、池内美雪、本間典子、岩堀房子、鈴木大介、高橋公、藤井一郎、豊島光子、富川由紀子、祝浩司、井内弘子、他
  • 美術 - 畑淳一、池田祐二、小林七郎
  • 色指定 - 伏見和、高橋行子、田島好永、伊藤早苗、他
  • 仕上 - にしこプロダクション、スタジオ・ユニコーン、龍プロダクション、イージーワールド・プロ、アド・コスモ他
  • 撮影監督 - 弘野正之、角田秀一、武川昌志
  • 音楽 - 角田圭伊悟、上野哲生
  • 録音演出 - 千葉耕市
  • 音響効果 - 佐藤一俊(E&M)
  • 音響プロデューサー - 千田啓子
  • オーデオ制作 - 千田啓子(クルーズ)
  • 現像 - 東京現像所
  • 製作 - 東京12チャンネル、和光プロダクション
主題歌
オープニングテーマ
「遙かなる旅路」
作詞 - 村野守美、雨宮雄児 / 作曲 - 角田圭伊悟 / 編曲 - 上野哲生 / 唄 - 松尾香
エンディングテーマ
「ママのセレナーデ」
作詞 - 雨宮雄児 / 作曲 - 角田圭伊悟 / 編曲 - 上野哲生 / 唄 - 松尾香

※主題歌EPは、東芝EMI(現 - EMIミュージック・ジャパン)からリリースされた。

各話リスト
初回放送日 サブタイトル 脚本 作画監督
1 1980年
10月9日
母を探して・・・川をながされてきた小犬
2 10月16日 母を探して・・・のら犬のおきて 雨宮雄児 鈴木英二
3 10月23日 母を探して・・・ぼく、のら犬になるんだ
4 10月30日 母を探して・・・ブンブン、旅に出る
5 11月6日 母を探して・・・闘犬ラッキーの友情
6 11月13日 母を探して・・・ブンブンの初恋
7 11月20日 母を探して・・・ブンブン、危機一髪
8 11月27日 母を探して・・・ゴーストタウンの口笛
9 12月4日 母を探して・・・犬のいない町
10 12月11日 母を探して・・・ハイヒールをはいたポンタ 雨宮雄児 鈴木英二
11 12月18日 母を探して・・・ブンブン、サーカスで闘う 三宅直子 鈴木康彦
12 12月25日 母を探して・・・ママは金網の中 中原朗 鈴木英二
13 1981年
1月8日
母を探して・・・ママの顔はどんな顔? 雨宮雄児 篠田章
14 1月15日 母を探して・・・火を吹く銃口
15 1月22日 母を探して・・・砂漠で生きろ
16 1月29日 母を探して・・・嵐に負けるな
17 2月5日 母を探して・・・のら犬の城
18 2月12日 母を探して・・・嵐に走れ!SOS 三宅直子 篠田章
19 2月19日 母を探して・・・死神のいる町 森安夫
20 2月26日 母を探して・・・炎の森の奇跡 中原朗 篠田章
21 3月5日 母を探して・・・闘犬師のワナ 雨宮雄児 鈴木康彦
22 3月12日 母を探して・・・めざせ!ママのいる町 三宅直子 篠田章
23 3月19日 母を探して・・・乱闘・闘犬場 雨宮雄児
24 3月26日 母を探して・・・あれがママの声 三宅直子
25 4月9日[9] 母を探して…ライフルに向かって走れ 雨宮雄児
26 母を探して…めぐり逢う日 三宅直子 森安夫
27 4月16日 母を探して・・・新しい旅立ち 鳥海尽三 昆進之介
28 4月23日 母を探して・・・ママの箱舟
29 4月30日 母を探して・・・ワンワン大脱走 海老沼三郎
30 5月7日 母を探して・・・5匹の小犬 鳥海尽三
31 5月14日 母を探して・・・草原の対決 山中延高
32 5月21日 母を探して・・・消えた猛獣 海老沼三郎
33 5月28日 母を探して・・・死神の洞窟 鳥海尽三
34 6月4日 母を探して・・・闘犬場の決闘 海老沼三郎
35 6月11日 母を探して・・・のら犬の友情 山中延高
36 6月18日 母を探して・・・ママが呼んでいる 鳥海尽三
37 6月25日 母を探して・・・大空へ消えたママ
38 7月2日 母を探して・・・銃撃戦の町 海老沼三郎
39 7月9日 母を探して・・・ママ、もうどこにも行かないで
放送局

放送時間は個別に出典が提示されているものを除き1980年10月中旬 - 11月上旬時点のものとする[10]

劇場アニメ

ほえろブンブン

1987年4月にマッドハウスによって劇場アニメ化された。キャストやスタッフはテレビアニメ版とは異なる。

キャスト
スタッフ

脚注

  1. ^ 雑誌自体は1971年12月号で休刊したが、COMコミックス自体は1972年まで続いた。
  2. ^ 「村野守美先生を偲ぶ会・タエに会いに来て」”. まるごと広報代行サービス PRナビ (2011年8月18日). 2020年10月10日閲覧。
  3. ^ チャー研でお馴染みの株式会社ICHIさんのツイート: "今日は倉庫の整理なんDA★Y"”. @ICHI_PRO. 2019年1月31日閲覧。
  4. ^ アニメDVD アニメの王国 ドナルドダック”. 駿河屋. 2021年11月27日閲覧。
  5. ^ 第125集 チャージマン研! Blu-ray”. ベストフィールド. 2021年11月27日閲覧。
  6. ^ 杉山卓『青春アニメ・グラフィティ―テレビ編』集英社、1981年。 
  7. ^ 毎日新聞』1980年10月9日付朝刊、テレビ欄。
  8. ^ スカイパーフェクTV ~番組案内~(過去ログ2)”. スカイパーフェクTV. 2019年1月31日閲覧。
  9. ^ 特番として放送
  10. ^ 「全国放映リスト」『アニメージュ』1980年11月号、徳間書店、112 - 113頁。 
  11. ^ 日刊スポーツ』1981年4月26日付テレビ欄。
  12. ^ 福島民報』1981年5月3日 - 9月27日、11月29日 - 1982年1月31日付朝刊、テレビ欄。
  13. ^ 『日刊スポーツ』1981年4月28日付テレビ欄。

外部リンク

東京12チャンネル(現:テレビ東京) 木曜19時台前半枠
前番組 番組名 次番組
伝説巨神イデオン
(18:45 - 19:15)
※金曜19:30へ移動
まんがふるさと昔話
(平日19:15 - 19:30)
ほえろブンブン

ほえろボボ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/08 07:02 UTC 版)

ほえろブンブン」の記事における「ほえろボボ」の解説

1972年頃によみうりテレビ企画されていたが、諸般の事情で幻に終わった企画早稲田大学演劇博物館企画書所蔵されている。1973年には本作リメイク版連載されていた「テレビランド」において「テレビ化決定」との煽り文句が掲載されていた。本企画との関連性不明であるが、ナックフィルム倉庫には「ボボと書かれたパイロット版フィルム所蔵されている。。なお、よみうりテレビナック前年に「いじわるばあさん」において手を組んでいる。

※この「ほえろボボ」の解説は、「ほえろブンブン」の解説の一部です。
「ほえろボボ」を含む「ほえろブンブン」の記事については、「ほえろブンブン」の概要を参照ください。

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