ほおずき市
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 01:50 UTC 版)
歴史的には「ほおずき市」は東京都港区芝の愛宕神社の縁日に由来するといわれている。愛宕神社の縁日では「ほおずきを水で鵜呑みにすると、大人は癪(しゃく)を切り、子供は虫の気を去る」と言われていた。 東京都台東区・浅草寺の「ほおずき市」は特に有名になっている。毎年7月9日、7月10日に開催され60万人にのぼる人出がある。浅草寺では古くから観音様の縁日が開かれていたが、室町時代以降に「功徳日」の風習が加わり、特に7月10日には千日分の功徳が得られるといわれた。この功徳日は享保年間の頃には「四万六千日」(46,000日分の御利益の意味)と呼ばれるようになった。浅草寺のほおずき市は約200年前の明和年間に始まったとされ、山東京伝の『蜘蛛の糸巻』によると、芝 (東京都港区)・青松寺の門前の武家屋敷に奉公する中間(使用人)が愛宕権現の霊夢を見た翌朝、庭で一株の千成りほおずきを発見し、「6月24日の功徳日に青ほおずきの実を愛宕の神前で鵜呑みにすれば、大人は癪の種(腹の立つ原因)を切り、子供は虫の気を封ずる」というお告げがあったと吹聴したところ、不思議と効能があったため、いつしか「御夢想の虫薬」と称して、青ほおずきの市が境内に立つようになり、さらに6月24日が観音様の四万六千日の功徳日であったことから浅草でもほおずき市が始まり、愛宕より盛大になったという。また、江戸時代には、青ほおずきは解熱剤や婦人の胎熱に特効があると言われていた。 ほおずき市が開催される主な場所 信松院(7月10日) 朝日神社(7月上旬の金曜・土曜日) 深大寺鬼燈まつり
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