白山麓の積雪期用具
名称: | 白山麓の積雪期用具 |
ふりがな: | はくさんろくのせきせつきようぐ |
種別: | 衣食住に用いられるもの |
員数: | 2,236点 |
指定年月日: | 1988.03.17(昭和63.03.17) |
所有者: | 加賀市 |
所有者住所: | 石川県加賀市 |
管理団体名: | |
備考: | 衣生活492点,食生活266点,住生活210点,生産・生業699点,交通・通信49点,運搬123点,社会生活7点,娯楽・遊戯119点,信仰・儀礼271点 |
解説文: | 白山麓の手取川上流地域は、全国的にも有数の多雪地として知られる。そこはまた、ナギハタ(薙畑【なぎはた】。焼畑の意)農耕の典型地の一つに挙げられ、最近まで伝統的なくらしぶりを残していた。 この白山麓の積雪期用具は、白山麓(石川県小松市および、同石川郡白峰村・尾口村・鳥越村・吉野谷村・河内村)全域から、約三十五年の歳月をかけて収集されたものである。冬ごもりの準備から翌春の消雪するまでの期間に繰りひろげられてきた生活の諸相を裏付ける用具類で構成されている。衣食住、生産・生業に用いられたものを主に、その他、交通、運輸、通信、信仰、娯楽、遊戯に用いられたものを含めて体系的にまとまっている。全体として手作りによる単純・素朴なものが数多く含まれている。 これらの用具のうち、特に注目されるものは、越冬に備えて種物・食糧等を貯蔵しておく桶・瓶・俵・叺【かます】の類や様々な使い方がなされてきたコシキタ(一枚板の除雪具)をはじめ、積雪の量・質に対応して使用されてきたカンジキ(輪〓)、紫外線の反射除けに着装したユキメオオイ(雪目覆い、遮【しや】光用具)、ノウサギ(野兎)捕り用具のシブタ(呼称由来不詳。威嚇猟具)やタヌキ(狸)・アナグマ(穴熊)を巣穴から取り出す用具のズリダシバイ(取り出し棒)・ヘサエマタ(捕りおさえ用の股棒)、原木を搬出するのに使用されたテゾリ(手橇、一本橇)などがある。また、冬ごもりの間に実施されてきたナギガエシ(薙返し、焼畑収穫儀礼)の用具一式が収集されていることも見過せない。 この白山麓の積雪期用具には、厳しい自然条件に適応して生活してきた雪国の人々の考案した生活用具が網羅されている。また、この白山麓の地域のみで使用された生活用具が数多く収集されており地域的特色の顕著なもので、往時の生活の諸相を知る上で重要なものである。 |
衣食住に用いられるもの: | 民家 沢内及び周辺地域の積雪期用具 津軽・南部のさしこ着物 白山麓の積雪期用具 白峰の出作り民家 白峰の出作り生活の用具 秉燭コレクション |
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