戸沢のねじ行事とは? わかりやすく解説

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戸沢のねじ行事

名称: 戸沢のねじ行事
ふりがな とざわのねじぎょうじ
種別1: 風俗習慣
保護団体名: 戸沢のねじと馬引き保存会
選択年月日 1996.11.28(平成8.11.28)
都道府県(列記): 長野県
市区町村(列記): 上田市大字長字戸沢
代表都道府県 長野県
備考 所在地同一都道府県内にあるもの(このデータ種別1から移行しています)
解説文: 子どもの順調な生育願って行われる民俗行事は、多様な形態有しながら、わが国各地広く伝承されており、そのなかでもとくに初生に関する行事注目されるものが多い。
 戸沢のねじ行事もその一つで、二月七日夜に親戚近所の人たちが集まり、子どもの無事成長祈って、ねじという供物をつくる。ねじは、粳米の粉に加えて練ってがけ(木の葉型)・ガラガラ・花・巾着・鯛十二支野菜・果物などを象り、食紅や緑の色粉彩色し蒸してつくったのである。この行事小さな子どものいる家で行われるが、とくに初生子のいる家では初市呼んで祝い、ねじづくりの後に盛大に宴会を開く。そのため、一般家庭では二リットルから三リットルほど使う米粉を、初市の家では一〇リットル前後ほど用いるという。
 初生子の生まれた家では、行事一週間前ごろ、男衆縦横八〇センチメートルほどの藁馬と、この藁馬載せる台車をつくる。この台車は、長さ六〇センチメートル・幅四〇センチメートルの浅い箱状の台に、直径一五センチメートルほどの丸太輪切りにした車輪を四個装着したのである台車大切に保存しておき、五から一〇年ほど使用する
 八日早朝、ねじを三個ずつ藁苞【わらつと】に包み藁馬背負わせる。この藁苞一つを一俵という。ねじを背負った藁馬台車載せ親子連れ戸沢集落中央の三叉路にある道祖神お参りする。初生子は盛装した母親背負う。
 このとき、道祖神に一俵のねじを供え、子どもの無病息炎を祈る。集まった家の間で、残ったねじや重箱などに入れて持参したねじを交換する交換したねじより、自作したねじのほうが上手にできていると、縁起が良いと喜ぶ。供えられたねじや交換したねじを持ち帰って食べると、風邪ひかないという。親戚お祝いもらった家に一俵ずつねじを配り最後に藁馬屋根の上に投げ上げて、行事を終わる。
 戸沢のねじ行事は、ねじと呼ばれる供物形態多様とともに、この地方における道祖神行事と子どもの成長祈願習俗が結びついた地域的特色を示すものであり、早急な記録作成望まれるのである



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