せたまるの歴史
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2002年7月7日にサービスが開始された。翌2003年6月15日までの約1年間でせたまる定期券・せたまる回数券合わせて50,389枚が発行された。しかし、PASMOの普及と利用の増加に伴い利便性向上を目的としてPASMOサービスに統一するため、世田谷線PASMO定期券の販売に伴い2012年3月16日には入金・販売が終了され、2012年9月30日に使用が終了され、サービス終了となった。 東急電鉄では、2007年(平成19年)3月18日よりせたまると同じICカードのPASMOを導入し、東日本旅客鉄道(JR東日本)などが発行しているICカードSuicaも2007年3月18日からPASMOとの相互利用を開始した。PASMOサービス開始時には車内放送でも案内があった。 PASMO導入当初はせたまると違い、あらかじめチャージ(入金)されたSF(残額)から運賃を精算することにしか利用できず、残額不足の場合には不足運賃を現金で精算する必要があった。世田谷線内各駅でのチャージ(オートチャージを含む)、残額履歴確認、PASMOの発売・払い戻し・再発行の各サービスは行っておらず、PASMOには世田谷線の定期券を付与することもできなかった。また、2012年3月16日までは、PASMO・Suicaで乗車する場合はせたまる回数券やバス利用特典サービスのように利用に応じたポイントの還元サービスを行っていなかった。 以上の事から、2012年3月16日までは世田谷線を定期券で利用する場合や、世田谷線を頻繁に利用する場合は従来どおりせたまるを利用したほうが有利であり、世田谷線の車内や各駅にもその旨を明記したポスターが掲示されていた。 2012年3月16日のせたまる販売・入金終了に伴い、翌3月17日より世田谷線三軒茶屋駅・下高井戸駅・上町駅(上町駅は三軒茶屋方面の乗り場のみに駅舎がある)の駅舎で、PASMOの発売・払い戻し・再発行、残額履歴確認の各サービスが行われるようになった。上記の駅舎内に設置された自動券売機や車内設置の運賃箱でチャージは可能になったが(世田谷線は全線均一運賃のため券売機では切符の発売は行っていない)、オートチャージは引き続き利用できない。 また同日よりPASMO定期券も発行され、バス利用特典サービスも導入された。世田谷線のPASMO定期券はバス定期券と同等の扱いで、バス定期券情報が記録されているPASMO・Suicaでは発行できないほか、Suicaには世田谷線の定期券機能をつけることができないPASMO・Suicaに対してバス利用特典サービス(バス特)導入。 2012年3月16日までは払い戻しに当たっては残金から手数料210円が差し引かれ、210円未満の残金がある場合は事実上210円未満の残金は返却されずポイントも換金されないため、デポジットの500円しか返却されなかった。ただしポイントが貯まっている場合は10ポイントを140円相当として手数料との相殺が可能であった。また、利用可能額140円未満の場合に不足分を現金で支払うことはできないため、(入金した金額を全額使い切るという意味において)損をすることなく解約するには、(1) ポイントを15ポイント以上貯めるか、(2) 利用可能額がちょうど0円になったタイミングで行うより他はなかった。2012年3月17日より、せたまる廃止にともなう手続改定により、払い戻しに際して手数料210円が差し引かれなくなった上に、ポイントが返金対象に含まれるようになったため、利用者から見たこのような不利益は解消された。 2012年3月17日よりせたまるの払戻し手数料が無料になることを除いては、PASMOへのポイントや残高の移行やPASMOへの移行を呼びかけるキャンペーンはなかった。紙の回数券については今後も発売される。
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