きぼう運用管制チーム
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運用管制室での「きぼう運用管制チーム」(JAXA Flight Control Team:JFCT)の各役割と配置は以下のようになっている。 ExPO(Exposed Facility Payload Officer、エクスポ・エキスポ) - 最前列左右の席。曝露ペイロードオフィサー。曝露実験全体の運用を取り纏める。きぼう実験運用管制チームに属しているが、唯一運用管制室に詰めている。 CANSEI(Control and Network Systems, Electrical Power, and ICS Communication Officer、カンセイ) - 前から2列目左の席。通信・電力・管制系担当。きぼうのコンピューター、通信機器、電気・電力系機器・管制システムの状態を監視し、これらの制御を行う。 FLAT(Fluid and Thermal Officer、フラット) - 前から2列目右の席。熱・環境・実験支援系担当。きぼう内の環境制御のため、各装置から出る熱を制御する空調機器などの状態を監視・制御を行い、実験の支援を行う。 J-FLIGHT(JAXA Flight Director、ジェイフライト) - 前から3列目左の席。フライトディレクター。「きぼう運用管制チーム」と「きぼう実験運用管制チーム」を含め、「きぼう」の運用管制に関する全てを統括しており、きぼう運用の指揮を執る責任者。ISSと「きぼう」に関するあらゆる知識の習得とシミュレーション訓練に合格した後、実務経験を経て認定される。リード・フライトディレクター(インクリメント担当フライトディレクター) - シフト毎に交代するフライトディレクターのチームの中から、各インクリメント毎にインクリメント担当フライトディレクターが選ばれる。インクリメントマネージャーと連携し、インクリメント期間中の取りまとめ役となり、きぼう運用の指揮を執る。 J-COM(JEM Communicator、ジェイコム) - 前から3列目右の席の左側。きぼう交信担当。きぼうにいる搭乗員と交信を行う。管制員が搭乗員に指示を出す場合、必ずジェイコムを通して伝えられ、交信は英語で行われる。 ARIES(Astronaut Related IVA and Equipment Support、アリーズ) - 前から3列目右の席の右側。船内活動支援担当。きぼう内の機器・物品などの管理や、宇宙飛行士の船内活動(Intra-Vehicular Activity:IVA)を支援する。 KIBOTT(Kibo Robotics Team、キボット) - 前から4列目左の席。ロボティクス・構造・機構系担当。きぼうのロボットアーム、エアロック、機構系機器を遠隔操作で運用を行う。以前は搭乗員が直接ロボットアームの運用を行っていたが、現在はKIBOTTが行っている。 Tsukuba GC(Tsukuba Ground Controller、ツクバジーシー) - 前から4列目右の席。きぼう地上システム担当。きぼうの運用管制システム、運用ネットワークシステムなどといった地上設備の運用・管理を行う。 J-PLAN(JAXA Planner、ジェイプラン) - 実運用計画担当。かつては管制室に詰めていたが現在は入らない。きぼう運用計画の立案、日勤シフトで運用計画室に入り運用計画の変更・調整を行う。 JEM PAYLOADS(JEM Payload Officer、ジェムペイローズ) - ペイロード運用担当。かつては実験運用代表者として、唯一管制室に詰めていたが現在は入らない。NASAの実験も含む「きぼう」での実験実施者の窓口となり、実験運用が円滑に行われるよう支援する。かつて、実験運用管制チーム(Payload Flight Control Team:PL FCT)が「JEM PAYLOADS」の下に属していたこともあった。 JET(JEM Engineering Team、ジェット) - 技術支援チーム、システム運用技術支援担当。管制室には入らず、バックルームに詰めている。主にきぼう開発メンバーで組織され、きぼう運用管制チームを技術面で支援を行い、きぼうのデータ評価や機能拡張機器の開発検討なども行う。 JAXA EVA(JAXA Extravehicular Activity、ジャクサイーブイエー) - 技術支援チーム、船外活動支援担当。管制室には入らない。日本人宇宙飛行士の船外活動(Extra-Vehicular Activity:EVA)、きぼうに関係する船外活動を技術面で支援を行う。 OMT(Operations Management Team、オーエムティー) - 運用管理チーム、国際間調整担当。管制室には入らない。きぼうの運用にあたって、国際間での情報収集・連絡・調整を筑波宇宙センターとジョンソン宇宙センターで行う。 かつて存在したポジション SENIN(System Element Investigation and Integration Officer、センニン) - システム担当。きぼうのシステムを監視し、複数の管制ポジションにわたる作業をまとめる。
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