かんきつ中間母本農1号【カンキツチュウカンボホンノウ1ゴウ】(果樹)
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登録番号 | 第5666号 |
登録年月日 | 1997年 7月 28日 | |
農林水産植物の種類 | かんきつ | |
登録品種の名称及びその読み | かんきつ中間母本農1号 よみ:カンキツチュウカンボホンノウ1ゴウ |
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品種登録の有効期限 | 18 年 | |
育成者権の消滅日 | ||
品種登録者の名称 | 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構、キッコーマン株式会社 | |
品種登録者の住所 | 茨城県つくば市観音台三丁目1番地1、千葉県野田市野田339番地 | |
登録品種の育成をした者の氏名 | 小林省藏 生山巖 中村ゆり 吉永勝一 大河原敏文 石井茂孝 清水純一 斉藤渉 | |
登録品種の植物体の特性の概要 | ||
この品種は「フロストワシントンネーブルオレンジ」と「林温州」との細胞融合によって得られた再生植物体から育成された種間細胞融合雑種であり,果実の大きさが190g程度,果実の形が長球,果皮が濃橙色の4倍体のかんきつである。 樹姿は開張,樹の大きさ及び樹勢は中,枝梢の太さは細,節間長は長である。葉身の形は卵形,先端の形は鈍尖形,基部の形は鈍形,大きさは大,葉身長及び葉身幅は中,葉形指数は極小,翼葉の形は楔形,葉柄の長さは中である。花序の形成は総状,花弁の形は紡錘形,数は5枚,花粉の多少は中,子房の形は長球である。果実の形は長球,果形指数は小,果頂部の形は陥没,果梗部の形は切平面,果梗部放射条溝の多少は多,果心の充実度は中,果心の大きさは小,果実の重さはやや重(190g程度)である。果皮の色は濃橙,油胞の大きさ及び密度は中,凹凸は平,果面の粗滑は粗,果皮の厚さは極厚,果皮歩合は大,剥皮の難易は易である。じょうのう膜の硬さは軟,さじょうの形は太長,大きさは中,色は橙,果汁の多少はやや多,甘味は中(糖度 10.5度程度),酸味は高,香気の多少はやや多,香気の種類はオレンジである。種子数は無,胚の色は白,数は多胚である。開花期及び成熟期はやや晩,成熟期は育成地(広島県豊田郡安芸津町)において4月頃である。隔年結果性及び浮皮果の発生は中,裂果の発生は無である。 「ワシントンネーブル」と比較して,葉形指数が小さいこと,翼葉の形が楔形であること,花粉の多少が多いこと,果頂部の形が陥没であること等で,「林温州」と比較して,葉身基部の形が鈍形であること,葉形指数が小さいこと,翼葉の形が楔形であること等で区別性が認められる。 | ||
登録品種の育成の経過の概要 | ||
この品種は,昭和59年から開始した果樹試験場とキッコーマン株式会社との共同研究の結果,60年に「フロストワシントンネーブルオレンジ」の珠心カルス由来のプロトプラストと「林温州」の実生の葉肉プロトプラストとを融合した種間細胞融合雑種であり,果樹試験場安芸津支場(現カキ・ブドウ支場,広島県豊田郡安芸津町)において,62年に高接ぎ,平成5年に初結実し,その後増殖を行うとともに特性の調査,確認を行って,育成を完了したものである。 なお,出願時の名称は「カンキツ中間母本1号」であった。 |
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