えっちゅうのちごまいとは? わかりやすく解説

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越中の稚児舞

名称: 越中の稚児舞
ふりがな えっちゅうのちごまい
種別1: 民俗芸能
保護団体名: 加茂神社神事伝承会稚児舞の部),明日稚児舞保存会熊野神社稚児舞保存会
指定年月日 1982.01.14(昭和57.01.14)
都道府県(列記): 富山県
市区町村(列記): 射水郡下村加茂下新川郡宇奈月町明日婦負郡婦中町中名
代表都道府県 富山県
備考
解説文:  わが国民俗芸能には、舞楽能楽人形芝居歌舞伎等が地方伝播し、民俗化して定着し伝承されているものが多い。この民俗芸能化した舞楽の中で越中から越後にかけては稚児舞の型で伝承されているのが特色である。
 下村加茂神社宇奈月町法福寺婦中町熊野神社伝承されているそれぞれの稚児舞は、上方系の舞楽地方化したもので、技法にその特色みられるとともに稚児大人肩車にのって舞台入りし、芸能終了するまで土を踏まない禁忌の姿を伝承しているなど古い民俗行事特色をもっており、稚児舞典型例として貴重である。
 それぞれ社寺祭礼法会における芸能としてよく伝承されており、今後変らず伝承されることが見込まれるので重要無形民俗文化財指定し正しく伝承図っていきたい
 下村加茂のそれは、加茂神社秋祭りの折に境内舞殿稚児舞演じられるもので、一般にはこの時の祭り囃子の音から転じた「カットンド」の名称で親しまれている。地内から選ばれ稚児四人十一歳から十二程度)が舞うもので、舞い先立ち稚児祭り当番宿から大人肩車乗って巡りをする。その後「鉾の舞」、「林歌【りんか】」、「小奈曽利【こなそり】」、「賀古【がこ】の舞」、「天【あま】の舞」、「胡蝶の舞」、「大奈曽利【おおなそり】」、「蛭子【えびす】の舞」、「陪【ばい】臚」の九曲が舞われる京都下鴨加茂祖【みおや】神社から伝来したものと伝えられている。
 宇奈月町明日のそれは、法福寺観音会の折に境内特設された舞台で地内から選ばれ四人稚児十歳から十四程度)が演ずるもので、一週間程前から練習に入るが、この間魚肉食べないとか、土を踏まないように足駄使用するなど精進潔斎をする。また祭り当日観音堂舞台との往還には稚児大人肩車にのる。舞は、「矛の舞」、「太平楽」、「臨河楽【りんががく】」、「万歳楽」、「千秋楽」の五曲が伝承されている。「児舞声歌覚書ちごまいしようがおばえがき】」という文献史料があり、これが江戸時代中期以前から伝わるものであることを示し石舞台存在することから大阪四天王寺系の舞楽ともみられる
 婦中町中名のそれは、熊野神社祭りの折に稚児達によって舞われる仮設舞台にて)。前述下村加茂場合とほぼ同種の曲目上演されるこの舞楽は、下村加茂神社から天正十五年(一五八五)の頃というかなり早い時代伝わったものとされており、全体舞い方のテンポ早まっていたり、「大奈曽利」や「蛭子【えびす】の舞」の芸態異なっているなどこの地の特徴見せている。また前二者と同様、舞い手稚児八歳から九歳程度四人)を肩車乗せ土を踏ませないという禁忌伝えている。



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