あずみの師と一緒に育った仲間
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 07:35 UTC 版)
「AZUMI (漫画)」の記事における「あずみの師と一緒に育った仲間」の解説
角倉 鉄心(かどくら てっしん) あずみを刺客として育てあげた師。あずみ、猪一、康平は「角倉先生」と呼んでいる。松平春嶽によれば武術、医学、地学あらゆる分野に精通した者だったという。あずみを含む5人の子供を刺客として育てたが、厳しすぎる訓練を課したため、刺客として完成されたのはあずみだけで他の4人は犠牲になってしまった。猪一と康平以外の2人善太と弁ノ助が具体的にどうなったか言及はないが、あずみ、猪一、康平の3人で2つの位牌を拝んでいるシーンがあるので訓練中に落命したと思われる。死の床であずみに対して、彼女が奇跡のような天分を開花させ4人の犠牲をもって余りある戦士に育ってくれたことを感謝しつつ、その力を使って使命以外の私事の感情で人を殺めないよう厳しく言いつけた。 前作の師匠の小幡月斎は周囲に強さを知られると自分の身に危険が迫るから無闇に力を見せるなと教えたが、本作品の鉄心は道義的にそれを教え、もし私事の感情で人を殺めた時は罪人に成り果てると教えていた。そのためか、前作のあずみは親しい者が理不尽に殺されると怒りや復讐心が制御できなくなって殺した集団を皆殺しにしてしまうことがしばしばあったのに対し、本作品のあずみは自制心が強めで使命と護身以外での力の行使には抑制的である。滝沢欣也らに志乃や菅野が殺された時も復讐したいと憤りつつも門倉の教えを反芻して自身の復讐心は抑え込み、駿介にも仇討ちを断念するよう再三説得にあたっている。結局向家が自刃覚悟の仇討ちを決意してしまったので向家を守るために欣也らを殺したが、あずみは教えに反して手を汚してしまったことを悩んでいた。 猪一(いいち) あずみとともに幼いころから武術の訓練を受けて育ったが、厳しい修行の中で片目を失い、体がすくんで動けなくなってしまう発作が起きるようになったため、刺客として未完成のまま脱落した。ただ康平と違い、全く動けない身体ではないので発作が起きなければ手練である。康平以上にあずみの理解者であり、角倉の教えに反して滝沢欣也らを討つと決めた彼女に反対せず欣也らの行動を調べたり、欣也らの死体を処理するなどして協力した。三井は刺客として使えない猪一と康平のことも養い続けているが、あずみにばかり使命をやらせ、自分は何の役にも立てず、ただ飯食らいであることを気にかけており、あずみが命じられる予定だった清河八郎暗殺を志願して請け負ったが、沢木圭次郎が清河の護衛についていたことに動揺し、あずみの弟の親友を斬るわけにはいかないと圭次郎とつばぜり合いしている間に清河に斬られた。その後あずみが清河を斬って仇を取った。 康平(こうへい) あずみとともに幼いころから武術の訓練を受けて育ったが、厳しい訓練の中で足が不自由になり、刺客としての道が閉ざされた。自分たちの分もあずみに崇高な使命を果たしていってほしいという想いが強く、滝沢欣也らの暗殺のような私事の暗殺はあずみの手が汚れるとして強く反対している。彼は最後まで死ぬことはなく、終盤には三井で商人として働いている姿が描写されている。
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