向家
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 07:35 UTC 版)
「AZUMI (漫画)」の記事における「向家」の解説
向 甚平(むかい じんぺい) 30俵2人扶持の御家人。駿介の養父。馬預配下で厩や馬具の管理修理点検にあたるお役目に付いている。内職しなければ食っていかれない貧乏御家人だが、心優しい人物で駿介から尊敬されている。あずみともすぐに親しくなった。娘の志乃をめぐる旗本の滝沢家との確執で滝沢家から執拗にいじめられる。物語の途中では幕府によってあずみを誘き出すための囮として淑ともども滝沢邸の前で晒し者にされた。釈放後もお役目と家禄を召し上げられ、内職も組屋敷ごとに行うため他の御家人たちから排除されてできなくなり収入源が無くなった。滝沢家にいじめるための下働きとして雇われ、それに耐え抜く日々を送った。そのような悲惨な扱いばかり受けてきたにもかかわらず、終盤では武士の生き方を貫きたいと駿介の制止を振り切り、徳川家への忠義のため死を覚悟して上野の彰義隊に参加しようとしたが、甚平を死なせたくなかったあずみに気絶させられ阻止された。そのため明治4年5年の段階でも存命しており、駿介の成功のおかげで立派な屋敷で暮らしているが、江戸を去っていった他の幕臣たちから裏切り者扱いされて付き合いを狭くして家に籠りがちになって気の毒だと駿介が心配していた。最終話では家族での散歩中に犬を拾い向家で育てることにした。 淑(よし) 駿介の養母。甚平の妻。体が弱く志乃を難産で産んだ後2人目は無理だと医者に言われたため、駿介が養子に貰われた。病弱だが、甚平と同じく心優しい人物で駿介は養父母の愛を受けて育った。物語の途中では幕府によってあずみを誘き出すための囮として甚平ともども滝沢邸の前で晒し者にされたりもした。明治4年5年の段階でも存命しており、駿介や甚平と一緒に暮らしている。最終話では家族での散歩中に犬を拾い向家で育てることにした。 志乃(しの) 甚平と淑の娘。駿介の義理の姉。御家人の菅野宗一郎とともに寺で塾を開いている。駿介の姉を自負するあずみは当初彼女に複雑な思いであったようだが、すぐに打ち解けて親しくなった。菅野と結婚するつもりであったが、美人であることから旗本の滝沢家の長男虎彦に片思いを寄せられ、それをきっかけに滝沢家の次男欣也とその取り巻きの旗本たちによって菅野とともに拉致監禁された。菅野を痛めつけられたくなければ輪姦させるよう欣也らに強要され、最後は自害に追いやられた。その後菅野も惨殺された。向家は仇討ちのため欣也らを斬って沙汰を待たず自刃する決意を固めたが、それを恐れたあずみが向家を守るため欣也らを暗殺した。志乃の非業の最期はその後も駿介の心に重くのし掛かり、勝麟太郎や坂本竜馬などに感化されたのを経て国の有り様を変えねばならないと志士の道に進むきっかけとなる。 駿介の祖父 甚平の父。駿介の養祖父。35年に渡って向家代々の馬預かり配下のお役目を慎ましく勤めて隠居した。だいぶ高齢で呆けているが、時々呆けがなおって正気に戻る。陰茎のある部分を指差しながら「おっこり、もっこり、こりゃ、どーだや、ほい」という甚平や駿介にも受け継がれている向家の男性たちの一発芸は彼に始まるようである。あずみを志乃と間違えることが多いが、あずみを認識できている時もある。幕府によって向家があずみを誘き出す囮に使われた際には一人で組屋敷に取り残され、あずみが連れ出して保護した。自責の念に駆られて眠れなくなっていたあずみは彼に抱擁されながらようやく眠れた。後に呆けが進んで徘徊癖がひどくなり、慶応3年1月に淑が転た寝してた際に家の外に出てしまい、溝に転落して死亡。その時甚平は滝沢家で下働きとして働かされており、あずみが滝沢家と掛け合って甚平の休暇をもらった。
※この「向家」の解説は、「AZUMI (漫画)」の解説の一部です。
「向家」を含む「AZUMI (漫画)」の記事については、「AZUMI (漫画)」の概要を参照ください。
- >> 「向家」を含む用語の索引
- 向家のページへのリンク