『日本書紀』巻第二 神代下 第九段一書とは? わかりやすく解説

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『日本書紀』巻第二 神代下 第九段一書(二)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/15 13:54 UTC 版)

天津甕星」の記事における「『日本書紀』巻第二 神代下 第九段一書(二)」の解説

原文一書曰、天神、遣經津主神武甕槌神、使平定葦原中國。時二神曰「天有惡神、名曰天津甕星、亦名天香香背男。請先誅此神、然後下撥葦原中國。」 【書き下し文一書あるしょに曰いわく、天神あまつかみ経津主神ふつぬしのかみ武甕槌神たけみかづちのかみを遣つかわし葦原中国あしはらのなかつくにを平たいらげ定めせしむ。時に二神ふたはしらのかみ曰く、「天に悪しき神有り。名を天津甕星あまつみかぼし、亦またの名を天香香背男あめのかがせおと曰う。請こう、先ず此この神を誅し、然しかる後に下りて葦原中国を撥はらわん」。 【現代語訳】 ある書によれば天津神フツヌシとタケミカヅチ派遣し葦原中国平定させようとした。その時二神は「天に悪い神がいます。名をアマツミカボシ、またの名をアメノカガセオといいます。どうか、まずこの神を誅伐し、その後降って葦原中国治めさせていただきたい。」と言った第二一書では天津神となっている。経津主神武甕槌命が、まず高天原にいる天香香背男、別名を天津甕星という悪い神を誅してから葦原中国平定を行うと言っている。 鹿島神宮静神社社伝によれば武甕槌命香島723年鹿島改名)の見目浦(みるめのうら)に降り現在の鹿島神宮位置)、磐座坐した鹿島神郡の要石とも)。天香香背男常陸大甕現在の日立市大甕鹿島神宮より北方70km)を根拠地にしており、派遣され建葉槌命は静の地(大甕から西方約20km)に陣を構えて対峙した。建葉槌命の陣は、茨城県那珂郡瓜連(うりづら)町の静神社伝えられる。 「カガ香々)」は「輝く」の意で、星が輝く様子表したのである考えられる神威大きな星を示すという。平田篤胤は、神名の「ミカ」を「厳(いか)」の意であるとし、天津甕星金星のことであるとしている。 星や月を神格化した神は世界各地見られ、特に星神主祭神とされていることもある。しかし、日本神話においては星神服従させるべき神、すなわち「まつろわぬ神」として描かれている。これについては、星神信仰していた部族があり、それが大和王権になかなか服従しなかったことを表しているとする説がある。 全国星神社星宮神社多く天津甕星祭神としている。 茨城県日立市大甕神社は、建葉槌命を主祀神とする(一説には素戔嗚尊とも)。同神社伝では、甕星香々背男天津甕星)は常陸国大甕山に居を構えて東国支配していたとしている。大甕神社神域成している宿魂石は、甕星香々背男化したものと伝えられている。 葦原中国平定最後まで抵抗したということ建御名方神同一とされることもあり、また、神仏習合発想では北極星神格化した妙見菩薩化身とされることもある。

※この「『日本書紀』巻第二 神代下 第九段一書(二)」の解説は、「天津甕星」の解説の一部です。
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