「The Home Run」(ドジャース時代)
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「カーク・ギブソン」の記事における「「The Home Run」(ドジャース時代)」の解説
初のナ・リーグとなった1988年は、終盤に足を痛めたが132試合で打率.290、25本塁打、75打点と活躍しチームの地区優勝に貢献。ニューヨーク・メッツとのナ・リーグチャンピオンシップシリーズは、メッツ有利がささやかれていた。第3戦では雨のシェイ・スタジアムで、ムーキー・ウィルソンの打球を足を滑らせて膝立ちになりながらもキャッチ。第4戦は同点で延長戦となり、12回表に決勝のソロホームランを打つ。そして第5戦では5回表に3点本塁打を放つなどの活躍で、チームのワールドシリーズ進出に貢献した。 ワールドシリーズも、ホセ・カンセコやマーク・マグワイアらの強打を誇るオークランド・アスレチックス有利と予想されていた。このシリーズでは、ギブソンは足の故障を悪化させて走ることができず、スターティングラインナップからは外された。迎えた本拠地ドジャー・スタジアムでの第1戦。1回裏にドジャースが2点を先制するが、アスレチックスは2回表にカンセコの満塁本塁打であっさり4-2と逆転。ドジャース打線はその後、アスレチックスのエース、デーブ・スチュワートに抑えられ、6回に1点を返し4-3と1点差に迫るが、アスレチックスは9回裏にその年45セーブをあげたリリーフエースのデニス・エカーズリー(のち殿堂入り)が登板。すぐに2アウトを取るが、代打の、マイク・デービス(英語版)が四球で出塁。続いてギブソンが投手アレハンドロ・ペーニャの代打に起用される。 デービスが二塁盗塁成功。3ボール、2ストライクのフルカウントからエカーズリーが投げた、彼が得意とするローボールの、スライダーを片手打ちのようにスイングすると、打球は右翼スタンドへの逆転サヨナラ2点本塁打となった。ギブソンが二塁ベースから三塁へ向かう途中で見せた独特の両腕をパシッと前後に出したポーズは日本でも放映された。そして、足を引きずりながらダイヤモンドを一周する姿はこの年のMLBのハイライトと言えるシーンとなった。ギブソンがこのシリーズに出場したのはこの1試合、1打席きりであったが、永遠に語り継がれるであろう一打となった。ドジャースはオーレル・ハーシュハイザーの力投もあって4勝1敗でアスレチックスを下し、両リーグでワールドチャンピオンを経験した。なお、このワールドシリーズから30年後の2018年10月27日、ドジャースタジアムでのワールドシリーズ第4戦でエカーズリーとギブソンによる始球式が行われた。 そして、その年のナ・リーグMVPに選出された。シーズンの成績は特筆すべきものではなかったが、プレイオフ、ワールドシリーズでの印象的な活躍によって選ばれた。 詳細は「en:Kirk Gibson's 1988 World Series home run」を参照 その後、1989年と1990年はいずれも故障で100試合以下の出場にとどまり、1990年限りでFAとなってドジャースを去る。
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